当然というか、いたしかたなし、と思える。
物語としては2月いっぱいでけりがついていたし、最終週に至っては蛇足といった感じがした。終わる話を引き延ばしたよう、そんな感じがしたので人気も出ない。そもそも、このドラマは前評判のわりに、始まってから良くなかった。不人気とまではいわないが、人気は出なかった。女優さんの演技巧者ぶりが評価されたりしたが、男性陣が話題になることは、ほぼなかった。そして、夫唱婦随のドラマが共感をよんだり、主人公のひとりがんばりに拍手が送られてきたりした朝ドラで、4人のドラマとしてリーダシップを見せなかったすみれに求心力がなかったと思える。脚本の渡辺千穂は「ファースト・クラス」でとんでもないファッション・マガジン内幕ものを描いて面白かったけれど、本作「べっぴんさん」では、その斬新な切れ味を見せることはなかった。すみれの「なんかなぁ、なんかなぁ」といい、さめざめと涙を流す姿は、共感を呼べなかったと思える。ガッツが足りなかったのか、すみれ主役の作品になっていなかったのか。年老いてからは年齢不詳となり、たびたび時空をとんだ(時間経過があった)ことも観客の心を捕まえられなかった一因だろう。演者たちは総じて良く演じていたと思う。脚本が良くかけていなかったのか、演出が足りなかったのか、ドラマとしてのクライマックスを描き損ねたことが視聴率大台割れした原因だろう。
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最終更新日
2017.04.03 13:43:51
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