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カテゴリ:家で見た映画
「荒野の七人」のリメイクとなると、心躍るものがある。もともとの原作が、「七人の侍」なのだが、とにもかくにも世界を席巻した傑作を西部劇で、ガンファイトで見せてくれるという、素晴らしい作品が「荒野の七人」だった。その、リメイクということで期待もしたのだが、公開時にはさしたる評判もなく、いつのまにか公開終了していた。リメイクにおいてはハリウッドスター集結みたいな感じで当初企画されたようだが、結果、デンゼル・ワシントン、イーサン・ホーク以外はさしたる著名スターもなく、残念な結果となったと思える。志村喬がユル・ブリンナーで、デンゼル・ワシントンって、おかしくない?デンゼルのもみあげ・口髭も似合わないよね。 旧作「荒野の七人」は当時無名だった役者が多く、主演のユル・ブリンナーを除いては、旧作の大ヒットによってスターダムに駆け上がっていった。スティーブ・マックィーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン、ロバート・ヴォーンなどなど。悪役のイーライ・ウォラックも良かったなぁ。 原作は同じでも、「七人の侍」が表現していた貧しい農村が野武士集団に襲われ、収穫物を強奪され、娘も奪われるという悲惨さを「荒野の七人」ではアメリカ人にわかりやすくするため、メキシコ人の悪党一味に収穫物を略奪される話に簡略化されていた。今回の「マグニフィセント・セブン」においては、金鉱発掘で二束三文で開拓者たちの街を乗っ取ろうとする悪玉に、過去の因縁があって復讐成敗するという形になっている。個人的怨恨からくる成敗は「七人の侍」で表現しようとしていた、真っ当に生きる者たちへの応援歌としての側面を無視してしまっている、と思える。七人の人種がバラエティに富んでいるのは見物であったが、その人種のバラエティさが活かされていない。かくして、新味を加えて改変した作品は、平凡な作品となってしまったと思える。 また、邦題も芸がない。馴染みのない単語である原語をそのままカタカナに置き換えたのでは、「荒野の七人」という素晴らしい題名をつけた先人の足元にも及ばない。 ちなみに、「荒野の七人」が大ヒットしたことを受けて、続編が作られ、「続・荒野の七人」「新・荒野の七人 馬上の決闘」「荒野の七人・真昼の決闘」とある。私は、鷲鼻で有名な「荒野の七人・真昼の決闘」のリー・バン・クリーフが好きだったなぁ。 2016年/アメリカ/133分/G 監督:アントワン・フークア 出演:デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、ビンセント・ドノフリオ、イ・ビョンホン、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、マーティン・センズメアー、ピーター・サースガード、ヘイリー・ベネット 原題:The Magnificent Seven お薦め度 「マグニフィセント・セブン」★★★☆(70%) マグニフィセント・セブン【動画配信】 【輸入盤】Magnificent Seven [ マグニフィセント・セブン ] 荒野の七人<特別編> [ ユル・ブリンナー ] 続・荒野の七人 [ ユル・ブリンナー ] 新・荒野の七人/馬上の決闘 [ ジョージ・ケネディ ] 荒野の七人/真昼の決闘 [ リー・ヴァン・クリーフ ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.06.09 18:45:26
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