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テーマ:訃報(134)
カテゴリ:注目の人
菅井きんさんの訃報を聞いて、ショックだった。
もちろん高齢だったのは知っているし、最近さっぱり見なくなっていたので、いきなり思い出した感じがした。とはいえ訃報。とても寂しく、悲しく、昭和はますます遠くなってしまった。 菅井きんさんといえば、「必殺シリーズ」! 『ムコ殿!』のセリフもほどほどきつく勇ましく、凡庸な婿になりすましていた主水(藤田まこと)の母親役であったから、藤田まことがそれなりの年齢で(2010年に)なくなっていたので、相当な年齢かと思われた。享年92歳。 「必殺シリーズ」で知った菅井きんであったが、後年、映画ファンになってからは「生きる」での演技が印象的であった。私としては「必殺」と「生きる」しか頭になく、映画「大学の若大将」や「キューポラのある街」「天国と地獄」「砂の器」「復讐するは我にあり」「お葬式」「ハチ公物語」「あげまん」「深い河」など菅井が出演している作品を見ているが印象としてはなぜか残っていない。市井に生きる、ふつうのおばちゃんが似合っているひとだけにふつうの役では記憶に残らなかったのかもしれない。 菅井さんを思いだすと、なぜか東野英治郎さんを思いだす。そう、テレビの初代の水戸黄門役の人だ。どちらも俳優座に在籍し、不細工な女とブサイクな男。どちらも身長が高くなく、庶民の役が似合いそうな感じである。いまどき彼女たちのようなフォトジェニックでない役者は映像に表れないんだろうなぁ。(美男美女がドレスダウン、メイクダウンして演じている気がする。でなければ芸人を使う。) 菅井きんさん、脇役としての俳優人生を歩きとおした稀有な女性である。 2018年8月10日にご逝去。ご冥福をお祈りいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.08.26 22:35:14
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