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2018.10.05
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カテゴリ:家で見た映画


2013年9月23日のブログにこの原作を読んだことを書いた。

書評:絡み合った伏線が最後に集約される、ときいて読んだ書き下ろしである。 導入部は非常に興味深く加賀の母親が登場するのが読書熱をあげた。 若干ややこしく大感動とはいかない作品だが、人生観、死生観を感じさせる深い作品になっている気がする。 人は希望や喜びを失ったとき、どうすれば良いのだろうか…。

とある。

5年の時を経て、映画化された作品を見る。
ストーリーも内容も読んだ記憶は呼び覚まされず、「確か、原作読んだよな・・・」みたいな、曖昧模糊とした判然としない感じで展開を追っていた。
本が記憶に鮮明であれば、このキャストは合っている、否、合わない。などとうそぶきながら見ることもあるのだが、いかんせん、記憶が遠い彼方なので、まったくわからず、ただ、加賀の母役、伊藤蘭だけは水商売の経験があって息子を捨てて逃亡する女には見えなかったので、も少し水商売の香りのする女優がよかったのでないだろうか、と思えた。また、その母の相手役となる男性も小日向文世であるが、映画での似顔絵からするとも少しすらっとしたダンディな男性であってほしかった。あくまで、願望である。で、配役続きで役者に関していうと浅居博美役が14歳(桜田ひより)、20歳(飯豊まりえ)、現在(松嶋菜々子)と3世代3人で演じているのは驚いた。そして、この作品で、誰よりも名演技だったのが桜田ひよりである。彼女の演技、「おとうちゃん!」と呼ぶ、その声に感動してしまう。
久々に見る烏丸せつこは懐かしかったし、演技は衰えていない。山崎努は若々しいメイクに感心したし、田中麗奈、溝端淳平のこの作品へのなじみ具合も良好で安心して見られたし、キムラ緑子の演技巧者ぶりもいうまでもなく、中島ひろ子の活躍も良くて、満足度は高い。春風亭昇太や上杉祥三の浮きっぷり(わーわー言っているうわついた芝居)は演出なのだろうか。及川光博は出番も描かれ方も損な役回りだと思われた。

この作品を原作の知識なく見たらどのように感じただろうか。

とても見たかった作品が見られて嬉しかった。

2018年/日本/119分/G

監督:福澤克雄
出演:阿部寛、松嶋菜々子、溝端淳平、田中麗奈、キムラ緑子、烏丸せつこ、春風亭昇太、音尾琢真、飯豊まりえ、上杉祥三、中島ひろ子、桜田ひより、及川光博 、伊藤蘭、小日向文世、山崎努


お薦め度
「祈りの幕が下りる時」★★★★(80%)





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最終更新日  2018.10.06 19:46:39
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