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テーマ:映画館で観た映画(8534)
カテゴリ:映画館で見た映画
アベンジャーズ、これで最後なのか。 エンドゲームというネーミング。これはゲームだったのか? 大ヒットしている。評判も呼んでいる。 しかし、私はうがった見方をして、あまり評価できないなと思った。 それは、ネタバレになるので詳しくは言えないけれど、物語の一部、いや、2、3か所に破綻しているところがあるからだ。また、恐ろしく悲惨で壮絶な話なのに、なにかハッピーエンドのような気にさせようとする結末。結末はあれでいいのか? オール・アメリカともいえる作品で大御所が出演している。ロバート・レッドフォード、マイケル・ダグラス、サミュエル・L・ジャクソン、ナタリー・ポートマン、レネ・ルッソ。しかし、彼らが日本語サイトのキャストに掲載されていないのはなぜ。大御所らしく映画のクレジットにはメインキャストのあとに”with”で堂々とクレジットされていたのに。(サミュエル・L・ジャクソンは載ってるね)(ナタリー・ポートマンは出演シーン確認できなかった) 2019年/アメリカ/182分/ 監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ 出演:ロバート・ダウニー・Jr、クリス・エヴァンス、マーク・ラファロ、クリス・ヘムズワース、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、ドン・チードル、ポール・ラッド、ブリー・ラーソン、ブラッドリー・クーパー、カレン・ギラン、ベネディクト・カンバーバッチ、トム・ホランド、チャドウィック・ボーズマン、クリス・プラット、ゾーイ・サルダナ、デイヴ・バウティスタ、ヴィン・ディーゼル、ポム・クレメンティエフ、ポール・ベタニー、エリザベス・オルセン、エヴァンジェリン・リリー、トム・ヒドルストン、アンソニー・マッキー、セバスチャン・スタン、グウィネス・パルトロー ジョン・ファヴロー、タイ・シンプキンス、コビー・スマルダーズ、サミュエル・L・ジャクソン、ジョシュ・ブローリン、真田広之 原題:Avengers: Endgame お薦め度 「アベンジャーズ エンドゲーム」★★★☆(70%) 字幕翻訳: 林完治 注!!ネタバレ!! さて、何も書かないのでは隔靴掻痒、意味不明。何が良くて、何が悪かったのか。 宇宙人口の半数を消し去ってしまった前作「アベンジャーズ インフィニティー・ウォー」はあまりにも超絶した悲惨な作品であったが筋は通っていた。とてもショックで作品を見たことを後悔したほどであった。しかるに、本作は前作に比べ物語は破綻している。比べれば「ウォー」という言葉から「ゲーム」になっている。今回は「ウォー」ではなかったのか。 時空を超えて、「石」を集めたことで、雲散霧消した半数を復活させた。そのことによって過去も現在も未来もかえてしまった。そこが物語として破綻している。そして、不思議に感じたのが、過去のサノスが大軍団を地球に呼び寄せたこと。どのようにして過去のサノスに、現在のあるいは復活した大軍団を呼び寄せることができたのか。そこが描かれていないから、ひっかかった、不思議でならなかった。対照的に復活した地球人たちはオレンジの輪っか「どこでもドア」ならぬ時空の窓を超えて登場する。理由づけがしっかりしている。 この作品の序盤でいとも簡単にソーに首をはねられてしまうサノス。人口を半分にしてまで手に入れたかった「農場」での暮らし。観念したように、あっさり殺されてしまって良いのだろうか。無敵をほこる大巨人なのに。いとも簡単に殺されてしまうならば、全宇宙の半数を消滅させないで自ら命を絶てばよいと思うのだが。死後の世界は知る由もないのだから。ここで殺されることにより、無敵のサノスの存在が矛盾してしまう。 サノスは無差別、アトランダムで半数の人々を消し去った。アイアンマンはサノスの大軍団のみを消し去った。石を持った人間の意思だけで、消し去る人を選べるのか、疑問。そして、この仕業によりアイアンマンは瀕死の重傷を負い、戦死してしまう。これも納得しがたい。未来の技術・医術でアイアンマンを救えたのではないか。そもそもアイアンマン誕生の時に瀕死の重傷から生還しているではないか。ヒーローさえ死なせてしまうという現代のヒーロー作品のドラマツルギーを持ち込んだに過ぎないと思えた。 この作品はヒットしている。 若い人たちはどう反応したのか。 人類の半数を消し去ったサノス軍団を今回は雲散霧消した。作品の成り立ちとしては「インフィニティ・ウォー」で感じた無力感、虚無感を無くし、正義を勝ち取った喜びになるのだろうか。この結末に歓喜し感涙し、傑作だと思うのだろうか。アベンジャー側だとしたら、そう思っても無理はない。しかし、敵だからといって全滅させてよいのか。なぜか、私は納得しがたかった。自分たちが正義で自分たちが生きるために他者を消し去ってしまっていいと考えるのは良くない気がする。戦争は良くない。人口爆発が懸念され増加から減少に転じなくてはならないのならば、全世界で取り組めば良いのではないだろうか。取り組むべきではないだろうか。安易に半数を消し去ってしまえば良いという考え方は良くないと思う。また、今回の作品のように敵だからといって全滅させるのも良くないと思う。作品からはかけ離れてしまうけれど、人口爆発問題が起因とする戦争であるならば、中国で行われていた「一人っ子政策」のように、手を打つ手段はあるだろうと思われる。この「エンドゲーム」を見て、快哉を叫んだり、溜飲を下げたり、感激する人は注意してほしい。敵だからといって、相手を消し去ってしまって良いわけではない。 そして、今作の良くない点はアイアンマンの最期だけでなく、キャプテン・アメリカの最晩年も現わしている。そして、ハッピー・エンドの余韻を与えてしまっている。これで、良かったのだろうか。 作品よりも作品の裏側を考えてしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.05.04 19:59:31
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