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テーマ:映画館で観た映画(8536)
カテゴリ:映画館で見た映画
予告やあらすじを全く読まない私は実際の事件のドラマかと思いこの作品を見に行った。 見終わって、あまりに突拍子もない内容に実話ではないのではないかという疑念が生まれ、ググってみたところ、事件に着想を得たフィクションが原作で、実際の事件をググってみたら実態はずいぶんと違っていたようだ。とはいえ、この作品を見ての感想を述べよう。 この作品を見て、日本大使公邸占拠事件の背景や実態を知ろうと思っても無理だ。それらはほぼ全く描かれておらず、占拠事件を題材にとったフィクション、作り話で見ている人たちが感情移入できるように作られている。 さて、主役ベルカント(美しい歌唱)のオペラ歌手にジュリアン・ムーア、彼女を敬愛する実業家に渡辺謙、通訳に加瀬亮の配役。チラシもこの三人である。 世界的ソプラノ歌手のプライベートコンサートが南米某国の副大統領邸にて各国著名人を招いて開かれていた。そこに、テロリストによる襲撃と占拠、人質拘束が行われる。そこでの生活と人質とテロリストの交流、人質同士の交流を描いた作品。 物語の進行とともに深まる関係に見ている者の心も連れられていく。情感たっぷりのドラマに酔いしれていく感じがする。しかし、テロである、占拠である、人質である。 クライマックスから結末までは突然であり、驚きである。 とてもとても感傷的な終わり方はその登場する人々の姿に、あ然とする。 まったくのフィクションとはいえ、素敵な作品である。 2018年/アメリカ/101分/G 監督:ポール・ワイツ 出演:ジュリアン・ムーア、渡辺謙、加瀬亮、クリストファー・ランバート、セバスチャン・コッホ、テノッチ・ウエルタ、マリア・メルセデス・コロイ、エルザ・ジルベルスタイン 原題:Bel Canto お薦め度 「ベル・カント とらわれのアリア」★★★★(80%) <ネタバレ> ジュリアン・ムーアの歌の吹き替えはルネ・フレミング。当代随一のアメリカのソプラノ歌手らしい。とても美しい歌声。ジュリアンとの口あわせ(口パク)は吹き替えと知っていただけにわずかに違和感があった。 ロクサーヌ(ジュリアン・ムーア)とホソカワ(渡辺謙)の交流、ゲン(加瀬亮)とカルメン(マリア・メルセデス・コロイ)の交流はフィクションとはいえいきすぎなのでは?めくるめく想いを描くには現代作品としては必要なのかな。 ラストの1年後、このシーンで突入銃撃戦で生死がはっきりしなかった二人が描かれるが、その姿を見ても判然としなかった。う~ん、この描き方でいいのかな?解釈は観客にゆだねるとも思えないでもないが、この描き方だと微妙。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.11.17 19:12:14
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