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カテゴリ:生きるということ
【ネタバレ注意】 「はじまりへの旅」を見て、ずっと考えてた。感じていた。 人を理解する、思いやることの難しさ。 みんな、自分が正しいと思っている。 みんな、自分がやりたいことをやりたいと願っている。 生き方も生活様式も死に様も。 自死した妻の葬儀をめぐって、夫と義父が対立する。 妻の葬儀はカトリックの教会。妻は仏教徒。棺に入れられてそのまま葬られるよりも、火葬されてトイレに流してほしいと遺言にあった。死に及んで悲しむよりは盛大に祝って送ってくれと。それゆえ夫は真赤ないでたちで葬儀に参列する。(カズ・レーサーか!(笑))妻のことを何も知らない牧師に弔辞されるより、妻をよく知る夫が話すと。義父によって警備員から締め出しをくらうけれど。 俗世とは切り離れた人里離れた山、山奥で狩猟しながら自給自足の生活を営んでいた。子供達には本と山でのトレーニングを。心身ともに鍛えていた。その子供が外界と接することによって父に反逆し義父母と暮らすと抜け駆けした。それは次男。長男は大学進学で名門大学をいくつも合格していた。それは亡き母の計らいであった。父は自身の教育方法に家族設計に迷いを感じる。そして、子供たちを義父母に託す。 義父と父。 相手の考え方、生き方を受け入れられない者同士。いがみ合ってはいるものの、お互いを尊重している。それが今の時代なのかもしれない。 考えたというのは、思想や生き方や幸福論が違っていても、いがみ合ってはいても、相手を尊重しているという点だ。 ところが、今の世の中は逆だ。相手を尊重しない人が幅をきかせている。 自分たちが損をしているとばかりに他者を棄損し、自らの利益を上げようとする。かれらは絶対、謝らない。 EUを離脱したヨーロッパの国。 人身を拘束し、海洋進出をはかるアジアの国。 聖戦の名のもとにテロを繰り広げるアジアの組織。 他国に圧力ばかりかけ人種差別を増大させた世界一の経済大国。 権力を乱用し役人に圧力をかけ真相を明らかにしない某国の政権。 これらが民意のよって選ばれているという恐ろしさ。 かつてヨーロッパに誕生し、世界を戦争に巻き込んだ政党も民意で選ばれていたことを忘れてはならない。 映画を離れ、そんなことを考えていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.05.19 10:51:56
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