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カテゴリ:家で見た映画
デボラ・カーとケイリー・グラントの映画「めぐり逢い」(1957)のオリジナルである「邂逅」(かいこう)を見ることができるなんて思いもよらなかった。「めぐり逢い」は恋愛映画において私のベストであり、アメリカでの人気も高く、派生作品としてメグ・ライアンとトム・ハンクスの「めぐり逢えたら」が作られたくらいだ。恋愛映画フリークにとっては金字塔のような作品である「めぐり逢い」の元ネタ「邂逅」。見られたことを大変うれしく思う。ただ、版権の切れた旧作をDVDにしたソフトと同じようにネガでなくポジフィルムからデジタルデータにしたもののようなので白黒作品でありながらやや白く、ピンボケのようにぼやけてわずかながら雨も降っている(フィルムの焼けた穴)。 初めて見た「邂逅」はリメイクの「めぐり逢い」の筋を思い出しながら見たので、前半とクライマックスは同じに思うが後半は違ったような気がする。そこのところは監督レオ・マッケリーがカラー作品としてリメイクする時により劇的なドラマにするために工夫したのではなかろうか。この作品を大切に思う人は多くて主人公と同様にプレイボーイで名をはせたウォーレン・ベイティが愛妻アネット・ベニングとの共演で再度リメイクしている。「めぐり逢い」(1994)である。大筋は同じながら、より厚みを増した現代の作品として蘇られており、祖母役をアメリカ一(いち)の女優と称されるキャサリン・ヘップバーンが演じているのも見どころであった。 今でもそうなのだが、当時ではなおさら。歌が素晴らしい。アイリーン・ダンが歌うのも(吹き替えか?)、子供たちが歌うのも(とても素晴らしいハーモニー)。プロレベルのものでないと作品にしないアメリカの基準だと思える。調べるとアイリーン・ダンは歌唱力があったようだ。 とても美しいアイリーン・ダンが私好みでないので感動できるのかどうか少し心配したが、杞憂に過ぎなかった。名うてのプレイボーイ役のシャルル・ボワイエのフランス語が嬉しく、英語も流暢なのに感心した。「歴史は夜作られる」でのシャルル・ボワイエの印象が強く残っているが、「ガス燈」「凱旋門」など何本も見ている。 クライマックスで感涙を流した。とても素敵な作品である。 1939年/アメリカ/88分/
監督:レオ・マッケリー 原案:レオ・マッケリー、ミルドレッド・クラム 脚本:デルマー・デイビス、ドナルド・オグデン・スチュワート 出演:シャルル・ボワイエ、アイリーン・ダン、マリア・オースペンスカヤ、リー・ボウマン、アスリッド・オールウィン、モーリス・モスコヴィッチ 原題:Love Affair (「恋愛事件」) お薦め度 「邂逅(めぐりあい)」★★★★☆(90%) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.06.14 23:31:02
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