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カテゴリ:家で見た映画
これが”ランボー”の最終作品? 大好きなスタローン、見入ったランボー。それが、これで、この作品で終わり? 期待しすぎたのか? B級作品ならまだしも、C級というか、まるでなっていない作品だ。これが、ランボーでなければ誰が見るのだろうか。 ヒーローがヒーローたるゆえんがほぼない。 経験と技量で極悪非道軍団をひとりでやっつけることはいいとしても、物語には友情も親子の情もない。サブストーリーとして登場するジャーナリストも都合よくつかわれているだけで、すべてが結末までの駒とされているよう。ありえないほどの切れ味のいいナイフ、非情で無残な処刑ともいえるありさまはあまりにえげつない。目をそむけたくなるような仕業だ。 この内容、それだけをとればあまりに無残なあまりに残忍なだけの映画である。 2019年/アメリカ/101分/R15+
監督:エイドリアン・グランバーグ 原案:シルベスター・スタローン 脚本:マシュー・シラルニック、シルベスター・スタローン 出演:シルベスター・スタローン、パス・ベガ、セルヒオ・ペリス=メンチェータ、アドリアナ・バラッサ、イベット・モンレアル、オスカル・ハエナダ、ジーニー・キム、ホアキン・コシオ 原題:Rambo:Last Blood(「ランボー:最後の血」) お薦め度 「ランボー ラスト・ブラッド」★★★(60%) <ネタバレ> この惨憺たる内容の作品をシルベスター・スタローンが考えだし、シナリオまで書き上げたということは信じがたい。なぜなら、ラスト・ブラッドとしておきながら血の通った内容になっていないから。 バサバサ切り裂く所業は復讐に出て首を切り落とすことで沸点に到達する。あまりの仕業に見る気をなくしてしまうような映像だ。若い娘を略奪して死の恐怖によって逃げ出せない心理に落とし込め、性商売の奴隷とする。あまりに残虐だ。それなので、復讐にて悪党兄弟の弟を惨殺したのならば、その股間を無茶苦茶に血の染めればよかったのではないだろうか。生首を切り取るとは!!! 大学入学を目前に控え、消えた父を探し求め会いに行く設定はいいにしてもその行動がおかしい。祖母や育ての親であるおじさんの反対を押し切って了解を得ないままメキシコの暗黒街へ向かうというのは解せない。同じく、メキシコに向かったとしても、探してくれた幼馴染に反対されたから父親に会いに行くことはやめると申しでて、その時に幼馴染からせっかく探した父親に今会わないと後悔するよとかなんとか言われて翻意することにしたらよかったのではと思える。 幼馴染は悪友というのが見て取れる。わかりすぎる。単純明快に描いたのは味方と思った人が敵だったり、悪人と思った人が味方だったという意外でわかりづらい設定にしたくなかったからなのか。 妹を殺害された悪の組織を追うジャーナリストが半殺しの目にあったランボーを救うためだけに配置された。これはもったいない。彼女はもっとランボーに絡んで、逃亡を手助けするとか、なんか使い道がなかったのかなあ。なんか唐突で不自然さを感じた。 メキシコ国境突破もあまりに安易。車で簡単に突破できる鉄条網だけのところがあるのだろうか。不思議なのはメキシコから銃器を載せたトラック軍団がどうやって国境を越えてきたのか、その点はノータッチ。地下の坑道での死闘へ一直線に突き進む。 字幕を読んでいると、ランボーが首領の兄に対し、お前は早く殺せたけれど最後までとっておいたと極悪非道のボスがいうような陳腐なセリフがあった。上目線の台詞に嫌気がさした。原語はわからないが、(亡くなった)娘のことを思うと最後にお前を嬲り殺したかったんだ!くらいのほうが心情としてグッとくる気がするのだが。 牧場地下の坑道でのバトルと爆破の醍醐味を見せるためにテキサスでのバトルとなったのだろうが、敵アジトに乗り込んで、娘を奪還するも帰路亡くなってしまった。その弔い合戦で、兄弟もろとも殺害したとするほうが良かったのではと思える。しかし、今回のような結末を迎えたければ、弟は殺せたけれど、兄は出張か何かで殺せなくて、迎え撃つ、とすればよかったのではないだろうか。いまひとつ、ふたつ説明が足りない気もした。 監督はメル・ギブソン主演の「キック・オーバー」を手掛けたエイドリアン・グランバーグ。メキシコが舞台なので監督として選ばれたのかもしれないが「キック・オーバー」のほうがよほどいい作品に思える。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.03.11 20:06:58
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