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テーマ:読書(8509)
カテゴリ:読書
しみじみと感動。 小川糸の小説の語り口は女性である。 朴訥に紡ぐように話す、そんな感じで読書した。 「ライオンのおやつ」のライオンには意味があった。おやつは文字通りおやつだったけれど。 不治の病にかかった一人暮らし33歳の女性が育ての親に最後の別れも告げず瀬戸内の島、ホスピスにやってきた。その終末期の暮らしを主人公しーちゃんの言葉で紡いでいる。 ビンビンというほどではないので、ヒンヒンくらいかもしれないけれど、読むとヒンヒン感動しながら、先を先を、しーちゃんを死に急がせるわけではないけれど、読み進まずにはいられなかった。 どんどん、どんどん読み続けたい本。それが、小川糸の本である。 ”生きることは、誰かの光になること。” 人は何ゆえに生きるのか。という命題を頭の隅に抱えていた私に、この言葉はある種の答えであった。 ”誰かの光になること”、そう思って彼女は書いているのかもしれない。 ライオンのおやつ (一般書 212) [ 小川 糸 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.05.05 22:48:56
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