オーストラリア、期間限定の恋から始まる物語。
エスキースとは下絵のことで、エスキースを描いた後に画家は本作品を描くらしい。
「赤と青とエスキース」はエスキースでありながら、完成品としていろいろな場所と時を経る。
プロローグ、一章、二章、三章、四章、エピローグからなる。
長さはまちまち。登場人物もまちまち。
エピローグに来た時に、この物語の連綿さを感じる。
書店店頭で「木曜日にはココアを」を手に取ってから、青山美智子さんの物語に惹かれ、早く次の作品が出ないかと心待ちにしてネットをチェックしていたけれど、次作はなかなか出ず、そのうち本から遠ざかっていたので本屋大賞をにぎわす作家になっていたとは知らなかった。そして、新宿に出た際に紀伊國屋書店で買ったのが「青と赤とエスキース」。あいだの5作品をとばしているせいか、ずいぶんと作家としての技量をあげた気がした。
読み終えた後に、そうなのか!そうなの?と思えたので、読み返したいと思った。
とても素敵な作品です。
いま、このブログを書くまで「赤と青のエスキース」とばかり思っていた。ほんとうは「赤と青とエスキース」だった。それを知ったとき、ぶわゎ~んと振動を感じた。
赤と、青と、エスキース、かぁ。
赤と青とエスキース [ 青山 美智子 ]
彼女の小説の紹介ブログがあったので…
[2022年版]青山美智子の小説 全作品紹介 おすすめ