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テーマ:読書(8496)
カテゴリ:読書
衝撃的な本だった。 「本屋さんのダイアナ」を読み、 「ランチのアッコちゃん」を読み、 「あまからカルテット」を読んで、 きっと楽しい女子の生活が描かれているんだろうと想像し手に取った「ナイルパーチの女子会」は予想外にダメージを受ける強烈な内容だった。 とはいえ湊かなえ氏の「告白」を読んで、恐ろしく安易に人に危害を加える内容に、この作家の本は読んではいけないと思った時と違って、他人を心底傷つけ奈落の底に落とすような内容がかかれていても故意に他人を傷つけようとか悪意ある人とは思えない人たちなので、衝撃は受けたけれど、柚木麻子氏の本と断絶しようという思いはない。 とはいえあまりに高圧で強烈な内容だっただけに食傷してしまっていることは否めない。 それほど辛辣で穿った見方をした作品である。絶賛されていることはある意味当然なのかもしれない。 人物の心のひだというか深層心理、本音の部分を劇的に如実に書いている本である。 スペックが高く唯一の欠点が友達がいないという主人公・栄利子が人格・心が破壊されて錯乱から身を持ち崩すところまで行きながらまわりの不干渉と親切(?)により、からくも人として踏みとどまり、自分自身を見つめて見つめて見つめなおす。一時は彼女に友達だとされた女子も破滅からの脱却・再生をはかる。 こんな要約よりも日々、右往左往、七転八倒する姿が綴られており、それを読むことに体力を要する本であった。 あまりに強烈。 ナイルパーチの女子会 (文春文庫) [ 柚木 麻子 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.07.03 21:58:49
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