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カテゴリ:読書
「革命前夜」重々しいタイトルである。 DDRと記述されているので、東ドイツのことだろうと思っていたが、まさに東ドイツ、正式名称はドイツ民主共和国。民主的でないところが民主とは、皮肉に思える。 音楽の小説と思ったけれど、もちろん、音楽のシーンはあるけれど、それよりも恋だったり人権運動だったり、亡命だったり、東ドイツにおける日本人留学生から見た世界観というものだった。 驚きの展開が次、次といくつも続くが、国の体制についてのことが重々しくのしかかるせいか、恋や友情、あるいは音楽よりも社会、体制に支配される。 読んでいて囚われれの気分だったのは監視されている主人公の気持ちになったのかもしれない。 めくるめく音楽の世界を味わえると思って読んだせいか、音楽小説には思えなかった。 読後、朝井リョウの解説が言いえて妙だった。納得。 革命前夜 (文春文庫) [ 須賀 しのぶ ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.01.11 22:15:20
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