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カテゴリ:家で見た映画
Im Westen nichts Neues (2022) (imdb.com) 昔の映画作品「西部戦線異状なし」は1930年第三回アカデミー賞で監督賞と作品賞を受賞している。当時としては当然と思える結果である。 昨年配信されていた話題作であったが私は見ることを避けていた。過去作があるという点、名作のリメイクは必ずしも名作とはなりえないと思えること。そして何より、見たとしても「1917命をかけた伝令」を見た時のような感じになるのではないかと思えた。 見終って、というか中盤あたりから不毛な戦いにしびれを感じ始めていた。 第一次世界大戦についてはよく知らず、終盤になってフランス軍のほうに戦車や火炎放射器が出てきて驚いた。フランス軍の方が軍備は優秀だったのだろうか。 調べてみると第一次世界大戦は塹壕戦で膠着状態が続き、一進一退でわずか数百メートルの陣地の取り合いに終始したようである。加えて長きにわったった戦争でドイツ帝国をはじめロシア帝国、オーストリア=ハンガリー帝国、オスマン帝国など多くの帝国が消滅した。そんな事情を一切描くことなく、ただただ前線での戦いと停戦交渉を映し、停戦期限まで悪あがきするドイツの将軍を見せて、やるせない思いが残る作品となっている。 戦争はすべきものではない。 無慈悲な死の数を増やすだけである。 映画としては主人公が仲間との絆に引きずられ、戦場へ出ていく姿。戦場の悲惨さ、悲愴。虚しさを描く内容となっている。 見るべきもの伝えるべきものがあるだろうけれど、現代でこの作品がアカデミー賞作品賞を獲得することは望まない。 Netflix にて 2022年/ドイツ/148分/ 監督:エドガー・ベルガー 原作:エリッヒ・マリア・レマルク 脚本:エドガー・ベルガー、レスリー・パターソン、イアン・ストーケル 出演:フェリックス・カメラー、アルブレヒト・シュッヘ、アーロン・ヒルマー、モーリッツ・クラウス、エディン・ハサノビッチ、ティボール・ド・モンタレンベール、ダニエル・ブリュール、デービト・シュトリーゾフ、アンドレアス・ドゥーラー、ミヒャエル・ビッテンボルン 原題:Im Westen nichts Neues(「西部で新しいことは何もない」) お薦め度 「西部戦線異状なし」★★★☆(70%) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.01.29 18:37:50
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