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テーマ:読書(8500)
カテゴリ:読書
ちょっと引っかかる気になる題名。 6人の大学生が出てくることはわかって読み始めると、彼らは就活生であった。 新進のIT企業に5000倍の倍率を潜り抜けて最終選考に挑む6人。 グループディスカッションなどによって認められれば6人全員が採用されるという好意的な最終選考のはずだった。 はずだった。 はずだった……。 ひとつの一斉送信のメールで、6人の中から最もふさわしいといえるひとりを選び出し、たった一人だけ採用するという方式に急遽かわった。 それまでの仲の良いお互いを認め合う相互扶助の関係が、それぞれの欠点・汚点を糾弾し人格を貶めるものに変わった。 そして、不明な封筒が持ち込まれたことにより、その犯人捜しと生き残る採用合格者を決めるという不毛な話し合い、いや、口撃が始まる。 読みやすく理解しやすい内容はユニークな設定もあり興味を抱いた。 次々と読み進めることにより、糾弾される内容の真実性とその重みは事の重大性において大きく違うように思えた。 最初に提示された人の裏側の内容があまりに重く、それに続く人の裏側の軽さに違和感を基法であった。 読み終えて見て、封筒の謎も、6人すべての裏側も知ったとき、この本を評価すべきかどうか、ちょっと悩む。 おもしろい本ではあった。 六人の嘘つきな大学生 [ 浅倉 秋成 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.05.31 21:59:20
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