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テーマ:読書(8498)
カテゴリ:読書
エッセイである。 カナダへの語学留学を綴るものであったのか、否、カナダでガンを発見して日記を書き始めたようだ。その記録をもとに綴った治療と手術を経験。 カナダでの暮らしは都会大好き少女の西加奈子さんをアウトドアでカジュアルな人にかえたようだった。カナダでの暮らしが皆、そのようなものであったようだ。 アメリカ・ニューヨークはメルティングポットでカナダ・バンクーバーはモザイクと教えてもらったと書いていたのが印象的だった。 カジュアルな生活そのままを表すように言葉が関西弁で書かれてあるのが子気味良かった。 「ああそうなんや」みたいな感じでしっくりくる。 昔、千葉敦子さんというジャーナリスト・ライターが書いていたがん闘病の本を何冊か読んだ。真摯に闘病にむかい、薬の副作用にのたうち回り身動きできない疲労感を伝えていた。それでいて生き続ける希望を失わず、自らを鼓舞する意味でも本に書いていた。 千葉さんは1987年にガンで亡くなった。 その人を思い出し、本書を読んだ。 手術で本を終えるものと書きながら、その後を少々書き足して、本書は終わる。 「くもをさがす」の“くも”は、そういうことやったんやなと理解した。
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最終更新日
2023.07.02 22:14:24
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