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カテゴリ:読書
原田マハさんの短編集は久々に読む。 ひとつの絵、美術館に飾られている絵を鑑賞することについて書かれた短編小説。その連作。 「ハッピーバースデイ」 広島における母子家庭の娘が母子家庭の話。 カープ女子でお好み焼き屋で働く母。 女手ひとつで娘を育て東京の大学に送り出してくれた。 娘は就職活動に安い一張羅のスーツで挑む……。 【読んでみて】 不覚にも泣いた。大きく泣いた。 電車で読んでいて、涙をぬぐい電車で読むものではないなと 泣いた恥ずかしさから思った。 主人公が娘であった頃の経験と心と感情の高ぶりが 大いに私の心を揺さぶった。 そして現代の彼女の立ち位置、ラストは感嘆。 友情に乾杯。 総ての短編を読んで、この短編を思い出せなくて 読み直して、また涙がにじんだ。 作家原田マハは底知れぬ力量を持った作家だ。 ===== ひろしま美術館・<ドービニーの庭>フィンセント・ファン・ゴッホ 解説はひろしま美術館学芸員 「窓辺の小鳥たち」 【読んでみて】 どんな内容だったか、さだかに思い出せず…。 鳥と鳥籠の関係は記憶に残っていて、そのように見えるのか。思えるのか、絵を見てみたいと思えた。 ===== 大原美術館・<鳥籠>パブロ・ピカソ 解説は大原美術館学芸員 「檸檬」 絵を描くことが好きで得意で、それなのに…。 女子高生時代の思い出。 会社に行きたくない時、逆のホームで会社とは逆方向へ行ってみるなんて。 たどり着いたのがポーラ美術館…。 【読んでみて】 静物画に興味がないけれど、その静物画に思いをかけるセザンヌと檸檬を描く気持ちに近づけた気がした。 ===== ポーラ美術館・<砂糖壺、梨とテーブルクロス>ポール・セザンヌ 解説はポーラ美術館学芸員 「豊穣」 【読んでみて】 どんな内容だったか、さだかに思い出せず…。 作家の話だったのかと…。 ===== 豊田市美術館・<オイゲニア・プリマフェージの肖像>グスタフ・クリム 解説は豊田市美術館学芸員 「聖夜」 【読んでみて】 冬山には行かせなかったのに… 冬山に行かせたので… 後悔先に立たずと思ってしまう。 会いたかった彼女、会えなかった彼女。 息子を思う親の気持ちに辛くなる。 ===== 長野県立美術館・<白馬の森>東山魁夷 解説は長野県立美術館学芸員 「さざなみ」 パワハラで倒れ、解雇、入院。 病み上がりの彼女が訪れたのは瀬戸内海のアートアイランド。 睡蓮の絵を見て、見続けて…。 【読んでみて】 美術館で出会った老人。 めぐり逢いもいいと思える。 ===== 地中海美術館・<睡蓮>シリーズ5点 クロード・モネ ”「<あの絵>のまえで」の絵画” もう一度読んで見たいと思う。 しっかりと物語を心に刻みながら…。 『<あの絵>のまえで』インタビューvol.1-原田マハ 〈あの絵〉のまえで (幻冬舎文庫) [ 原田 マハ ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.07.01 18:29:28
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