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テーマ:テレビドラマ(813)
カテゴリ:テレビ
『VIVANT(ヴィヴァン)』U-NEXT独占で全話見逃し配信 (unext.jp) 「VIVANT」 あまりに大掛かりな制作に圧倒されながら見た。 「コンフィデンスマンJP」の初回を見た時。相当な制作費をかけハリウッドに比肩する、いやそれ以上にハリウッドを凌駕するほどド派手にやらかしたドラマを見た時にこのドラマはこれ以上見てはいけないと思い、大ヒットしたドラマなのに、それ以降見ていない。理由は主役のひとりのっぽ君があまり好みじゃない点と筋立てがそれはないと思える内容だったかと記憶している。 さて、「VIVANT」である。こちらも「コンフィデンスマンJP」同様に大スケールなロケに圧倒されたが、とんでもない制作費がかかっていると思われた。かの地の首都(?)をジャックして(乗っ取って)しまうほどのロケ、広大な砂漠、大規模な爆破、等々、これまたハリウッドを凌駕するほどのスペクタクルであった。オリジナルドラマであるだけに原作の拘束はなく、やりたい放題にできる利点はあるのだろうけれど、オリジナルということであまり期待していなかった。その期待しなかった私の目を瞠らせたのは阿部寛であった。彼は主役か!?というほど活躍し、誤送金という謎に翻弄される主役・乃木憂介(堺雅人)をサポートする。 そもそも一流企業での誤送金などありえないし、外為などになるとPCにてインターネット送金手続きされたとしてもノーチェックで外為取扱銀行をスルーして送金完了するとは思えない。システムのチェック機能でアラートが出るか、外為取扱銀行担当者から入電があったりするものだ。外為を取り扱った経験がある者からすると無茶苦茶な振込作業と思えるのだが、この恐ろしい不手際の非現実さについて外部(視聴者)からの苦情はない(と思える)。これ以外にも物語の展開的に“そんな馬鹿な”といえるありえない設定があったりするのだけれど、そんな違和感などどこ吹く風、大上段に振りかぶった勢いに気おされるように視聴者は飲み込まれていく。 この前の第9話でノコルとベキが出会うシーンに疑問を抱いたが、ノコルは乳飲み子であった。乳飲み子であった弟の空腹をうめるために兄がパンを盗むという設定はとてもおかしい。そして、パンを奪った兄が瞬時にこと切れてしまう(死んでしまう)なんて…。リアリティからすると不思議すぎるが物語の本筋ではないのでスルーしたけれど、視聴者の皆さんもスルーしたのかなぁ。 こういった無茶な設定、“ん?”と思え気づいてしまう不可思議さは至る所に散在している。とはいえ、圧倒的熱量のあるドラマに異議は感じない。 いや、感じなかった、乃木がバルカに戻るまでは。 即ち、阿部寛の野崎守が登場していた前半は見るべきものがあって、展開も面白く、見どころもあった。しかるに、乃木(堺雅人)がバルカにもどり、別班の仲間を皆殺しにしてテント内部に入ったところから物語はおかしくなる。第9話で別班の仲間は重傷を負っているが死んではいないということがわかるが撃たれる仲間と申し合わせをしていなければ、別班の猛者ゆえ瀕死であっても抵抗し戦うと思えるのだが。と、つっこみを入れたくなる。 ベキの孤児を、子供たちを救いたいという理念はわかるが、そのこととテロは相反する。それゆえテントの所業の理由が、飲み込めない。納得できない。その点がこのドラマの後半を受け入れがたいものにしている。はたして、最終回で納得のいくものになるであろうか。
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最終更新日
2023.09.14 19:33:49
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