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カテゴリ:家で見た映画
赤ひげーポスター | 赤ひげ, 日本映画, 映画 (pinterest.jp) 休憩が入る映画を久々に見た。 ポスターはカラーなのに、映画は白黒である。 黒澤明監督の白黒映画の最後の作品とのこと。 時間は185分。3時間5分に及ぶ。 この映画を見て、若い医師役の加山雄三は、赤ひげ役の三船敏郎に次ぐ、名優になれたであろうにと思うのだが、音楽活動が忙しかったのか世界的スターにまでのぼりつめた気がしない。やはりミュージシャンとしての活動が多岐にわたったせいだろう。 長編ゆえに出演者は数多く、演技巧者もたくさん出演しているけれど列挙するだけでいっぱいになってしまう。子役たちの演技をはじめすべての役者が素晴らしかったと思う。 本格、本物志向の黒澤監督だけあってわずかなと思えた地震のシーンでも大掛かりな崩落を描き、大地震を見事に映し出している。なお、地震後の廃墟の映像も無残きわまりない現実味がある。 これほどの名作を見ることなく何十年も過ごしていたのかと思うとちょっと情けない。 美しき狂女は香川京子であった。美しい。 良き職人の山﨑努も良かった。 人心の機微を描き、精巧で緻密ですきのない映像はすごいとしか言いようがない。 雨音の強弱だけでわかる人の出入り。 大粒の雨や真っ白な雪の景色の見事さ。 風による風鈴の音の大きさに表される再会の衝撃度。 チャッキアイ、目に光を入れることで表現される怖さと深遠なるもの。 人の臨終をとらえ、泣く家族の物語の辛辣さ、無情さに言葉をなくす。 感嘆した。 まったく、おどろくべき大作であり名画であった。 1965年/日本/185分/ 監督:黒澤明 原作:山本周五郎 脚本:井出雅人、小国英雄、菊島隆三、黒澤明 出演:三船敏郎、加山雄三、山﨑努、団令子、内藤洋子、桑野みゆき、香川京子、二木てるみ、根岸明美、頭師佳孝、志村喬、笠智衆、杉村春子、田中絹代、東野英治郎、江原達怡、土屋嘉男、西村晃、藤原釜足、七尾伶子、辻伊万里、野村昭子、三戸部スエ、菅井きん、左卜全、渡辺篤 「赤ひげ」★★★★☆(90%) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.09.17 14:14:41
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