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山田洋次監督の言葉 ふつうこのように書けば格言とも思える名言のような言葉を連ねるのであろうけれど、今回は違う。炎上してしまった映画館での鑑賞態度についてである。 一言でいえば、見て感じたことを大いに発散してほしい、ということだろう。 真意はそうかもしれないが、言ったことが良くない。 大いに笑ってまでは良かった。その後の、煙草を吸ったり、座席を蹴っ飛ばしたり、と言ったことが悪い。 最近観客のマナーが悪くて、映画鑑賞の妨げになる私語や食べ物などの咀嚼音、座席の蹴っ飛ばし等々、また、スマホの光や操作するなど暗闇の映画館では最悪と思える行為があり、スクリーンから禁止をお知らせしている。にもかかわらず、騒いだり、スマホをかざしたりする人は少なからずいる。鑑賞料金を払ったとはいえ、貸し切りではないのだから、公共の場であるマナーは守らねばなるまい。 思うに山田監督は映画全盛期の映画館を思い起こし、わきあいあいと見ていた自由な空気を要望したのだと思う。しかし、その自由な空気と他人迷惑な行為とは違うと思う。 煙草の不始末による劇場火災があり、場内は禁煙となったし、人気の作品は前の席を蹴るどころか満員電車のように立ち見でぎゅうぎゅう混雑していた。今では映画館で煎餅をかじる人はいないだろうが、映画を見ながら煎餅をかじりパリっと音を鳴らすのは是か非かと論争を巻き起こしたこともある。映画はとてもセンシティブなものだと思う。一般的には音の出る食べ物は良くないと思う。居住まいを正して見る必要なないけれど、音楽会や演劇を物を食べながら見る人がいるだろうか?とはいえ、これもドンパチなど過激な音が出ている作品なら音を立ててみてもいいかもしれないが、音のないしじまを鑑賞するような作品の場合は租借音はない方がいい。 さて、ふと思い出したのは40年ほど前のロードショー館での出来事だ。 何の作品を見たか忘れたが、大阪梅田の映画館で席に着いた時。前の席にはカップルが座っていた。女性が男性にしなだれかかっていたが、男性はおもむろに煙草を取り出すと、火をつけ吸い出した。当時、映画館は禁煙であり、その中で煙草を吸う人間など見たことがなかった。驚いてしまったが、注意せねばと男性の方をトントンした。“んっ?”とした感じで振り向いた男性は煙草ケースから一本ぬきだし、私に差し出した。“えっ!?”と思った私は「映画館内は禁煙ですよ」と伝えた。男性は“あ、そ”といった感じで手をかざした後、煙草をもみ消した。私の一言以外、言葉はなにもない。 話はそれたが、映画監督の第一人者どころか現役の最功労者といっていい山田監督が言ってはならないことを言ってしまう感覚はなんなのだろう。監督も老いたか…と思わざるといけない情けない話である。
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最終更新日
2023.09.19 23:46:07
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