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カテゴリ:映画館で見た映画
ポスター画像 公人としてのナポレオンを描くより、私生活というか妻の愛を求めた人という描き方である。 そういうものかと漫然と見てしまったが、振り返るとその愛情の描き方に一貫性はないように思われる。とはいえ、妻を愛慕し戦場を離れるなどその愛はとてもとても強く激しいものだったのかもしれない。 その妻の描き方もナポレオンを恋い慕うわけでもなく忌み嫌うわけでもなく、彼女の真意がわからない。登場人物の心を描いているようでその心理を描けていないとも思えるが、そこは感情や思考を表現するのではなく事象として描いているからかもしれない。 このナポレオンという作品はヨーロッパの常識の上に成り立っているのではと思えた。ヨーロッパの常識、いわゆるベースとなる知識を持たない日本人(私)には理解できないところも多々あったのではないだろうか。社会や歴史の授業でナポレオンについて習うこともなく(フランス革命くらいで授業は終えた(ナポレオンまでいかない))、個人的に調べることもなかったので、詳しいどころか基本的なことも知らなかった。ワーテルローの戦いでナポレオンが勝ったのか負けたのかもしらないくらいだから。(映画「ワーテルロー」という作品がありながら未だ見ていない) そんなこんなで見たもので、ナポレオンの戦功を知ることが出来て良かったと思う。反面、どうして彼は皇帝になったかは描かれてなく、その後もどういうことでセント・ヘレナに幽閉されたのかもよくわからない。 ロシアの冬の厳しさ、ロシアの狡猾さ、ロシアの冷徹さを知ったように思える。 ワーテルローの闘いなど壮大なスケールで描く戦場は見ごたえがあったけれど、私にとっての一番の見どころはナポレオンの戴冠式であった。「ジャック=ルイ・ダヴィッド《ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠》1806-1807年」で見た情景が動画となって大スクリーンで見られたのである。荘厳な気持ちになる讃美歌を聴きながら圧倒された。あっぱれと言える映像である。この映画の内容はともかく、このシーンを見るだけでこの作品を映画館で見た価値はあった。 「アナザー・カントリー」(1985年日本公開)で見たイケメン、ルパート・エヴェレットがじいさん将軍として出演。その老いた姿はちょっとショックだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.12.03 11:11:06
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