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テーマ:読書(8504)
カテゴリ:読書
面白く読んだ、楽しめた。 当初、過去の作品を取り込んで、他人のふんどしで相撲を取るような小説家と危惧したけれど、杞憂であった。 過去の有名作品に託けて書いた作品でなく、過去のそれらの作品は素材として生かされていた。文学少女(青年?)であったママさんが大阪の中心部に点在する文学に関係ある場所を聖地巡礼のごとく訪れるのは最近の聖地巡礼ブームと相まって今時感があって良い。 章ごとにいろいろな事件が起こり、それにあたふたする主人公を尻目にママあんが文学的洞察力で謎を読み解き事件解決に貢献するのは痛快である。その謎解きも読者(私)が「へぇ~!」と感嘆するような内容である。途中、難解ななぞかけも登場するけれど、卓越した読書家へのお楽しみ、挑戦と言えるところであろう。 読み終えて見れば、目まぐるしく過ぎた大阪観光(?)がとても素敵で読むだけで大阪に行きたくなる物語であった。 人を愛する感情を情感を抑えつつ深い深い思い出描いた本作はおすすめしたいエンタテイメント小説である。
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最終更新日
2024.01.24 22:47:21
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