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テーマ:読書(8505)
カテゴリ:読書
読み始めて、一人語りが厄介だなと思えた。 ひとりひとり、仇討ちの目撃者の証言。 江戸という広い都市で芝居小屋が集まる限られた地域で、ことは起こる。 それぞれの証言者、芝居小屋を通じて関係はあると思えるのも、芝居小屋の脇にて仇討ちが行われたからなのだ。知り合いというくらいで特に強いつながりがないように思えるが、読むすすめるうちに無関係と思えた者同士が繋がっていく。 終章に至る頃には表題の”あだ討ち”が、なぜ”仇討ち”でないのかも想像でき、そのことそのものが小説の文章としても綴られる。 深く密接に繋がる物語。 読みごたえがある圧巻の時代物であり世話物でもあった。 なかなかのドラマである。 木挽町のあだ討ち [ 永井 紗耶子 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.01.28 23:06:32
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