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テーマ:テレビドラマ(826)
カテゴリ:テレビ
366日 - フジテレビ (fujitv.co.jp) ドラマレビュー 「366日」 なんという結末。 終わってみれば散々なドラマだったなぁ。 HYの楽曲「366日」をフィーチャーした作品だと思い見たのだけれど。フィーチャーとは特徴づけること、という意味があるので楽曲「366日」の歌詞を下敷きに物語を紡いだのだと思った。といっても歌詞を良く知らないので、今一度見直す。 HY 366日 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com) 歌詞を読み直してみてわかった。 交際していたかどうかはともかく、交流があって今は別れてしまった。その彼の匂いやしぐさを恐いくらい覚えている女性が主人公。で、もう二度と戻れなくても彼のことばかり思っている。 このことを鑑みてドラマを振り返ると、歌詞通りではなかったと思える。 ちょっとした事故で記憶喪失になる設定はお粗末に感じた。その後、意識が戻ったにもかかわらず記憶喪失とは、どういうこと?と思えた。記憶はなかなか戻らず、この先どうなっていくのか不思議にも思える展開の中、最終盤の最終回で記憶が戻っていることが判明する。えっ⁉である。記憶が戻ったそぶりも何もなく、視聴者は伏線すら感じなかった記憶が戻っている展開。とてもお粗末な展開であった。後半になって別れ、最終回で彼への思いの深さに気付く。歌詞で歌われているのはほぼこの最終回の主人公・明日香の気持ちだ。あまりに短く少ない時間だ。歌詞の内容をドラマ化しようとすれば、明日香と遥斗(はると)が序盤で別れて、過去の思い出と今の想いに悶々と苦悩する明日香を描き切ることではなかったのかと思える。 それでもこのドラマを見てしまった。視聴完走してしまった。 それは、キャストの魅力なのではと思える。 脚本は主役たち5人についていろいろなことを書いていて、小川智也の実業団野球部選手の葛藤や下田莉子の不倫の精算と吉幡和樹の明日香への思いを断ち切れない女々しさがあった。他にも音楽教室に通う静原吾朗の自分本位な恋患いなどもあった。本筋と関係ないところでいろいろと詰め込んだので前段の話が長くなり、本来、きめ細やかに描かなければならない歌詞に重なる部分が最終回で駆け足で描かれることになる。 プロデューサーはどういう思いでこのドラマを作り上げたかったのかなぁ。 脚本家は清水友佳子という実績のある人で、ディレクターも平川雄一朗という実績のある人。ただ、どちらも私には縁のない人たちでどちらの作品もほぼ見たことがない。
最終回を見て思う。 役者がうまい。 披露宴でのスピーチ。新郎の智也の一説。 まるで本物の披露宴のビデオを見ているような感じにとらわれるほど、あまりにリアルな新郎のスピーチに感嘆した。一緒にドラマを見ていた家族も「うまいと思う」と感心していた。思えばこの智也、5人グループの中でムードメーカーの役割をしていてひょうきんなこともマジなこともありのままで、演じていた坂東龍汰のリアルな演技に演技巧者を感じさせないうまさがあった。莉子役の長濱ねるも自然に見えてうまかった。高校生の時も社会人の時もお店の中で明日香を待っている時も自然だった。元カレに対峙する姿もそのままに見えた。和樹役の綱啓永については演じることが単純でない役柄なので良し悪しはよくわからない。音信不通だったなぞの元同級生の時が一番良かったかも(笑)。遥斗役は演じにくかったと思う。不可思議な遥斗の言動を眞栄田郷敦は消化しきれていないままお芝居をしていたのではないだろうか。遥斗のことは私も消化しきれていない。この人物の行動の裏にある思考が理路整然となっていないためであろう。でもまあ理路整然となっていなくても、そのなっていない様が納得できるものがあれば混沌としていても良かったと思うけれど、納得できるものもないので不明な人物となってしまった。反面、明日香はわかりやすかった。遥斗一途でまわりに気を遣う女性ということなので。ただ、一途さ、心底好きだという感情が表現できていなかったのかな、とも思える。このあたりが見ていて感情移入できなかったところなのか、とも思える。ゆえに最終回、遥斗に手を取られ、教会前に連れ出された明日香が滂沱のごとく泣きじゃくっていても、私は白けていた。しかし、これほど泣く状況でもないと思えるのにあれだけ泣けるとはと広瀬アリスの演技力にある意味感心もした。 おっと、最終回の演出は平川雄一朗でなく片山雄一です。 だからか、というわけでもないけれど、最終回の披露宴を見ていて、智也のスピーチで感じ入ったけれど、役者・坂東龍汰の演技によっていいシーンになっているけれど演出としては何もしていないと感じた。そして、最終盤、終わったかに見えたドラマは一年後の遥斗と明日香の生活をしばし映し出し、その後、さらに三年後(だったかな)子供を抱いた遥斗の姿が映る。川べりで明日香と落ち合う。ここって大阪?東京?明日香も大阪行ったの?なんて思いつつわけわからんシーンをつぎはぎだったのはどうなのかと思えた。 余談として宮辺紗衣役の夏子は話題になるほど注目されてよかったね。で、この宮辺紗衣が遥斗の記憶が戻っていることに気付いた理由が“アベノハルカス”とか言ってて、まったく理由にならないと思えた。記憶喪失のままの人間が大阪転勤を考え、大阪がどういうところでどこで働くのかと調べれば“アベノハルカス”なんて容易に把握できるし、“アベノハルカス”に土地勘があるなんて言うのは脚本の後付けにしか聞こえなかった。脚本家が伏線として仕掛けていたのなら伏線としての引っ掛かりを視聴者に与える演出をしなかったせいなの?とも思えた。 余談ついでに、遥斗の最終回のファッション。あれはないのでは、と思えた。オレンジのTシャツ。オレンジって遥斗のカラーだっけ? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.06.22 00:18:02
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