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テーマ:読書(8615)
カテゴリ:読書
この本は1981年講談社文庫版を2018年に光文社が松本清張プレミアム・ミステリーと題し発刊されたものである。解説によると「風紋」は1967年1月から1968年6月まで「流れの結像」のタイトルで「現代」に連載されたもので、1978年6月に講談社から刊行された、とある。私が古い人間なのか、本の中の時代性に古さを感じず、現代を感じながら読んだ。もちろん、時代内容は昭和を感じても私自身が生きていた時代なので、ありありと目の前に浮かび上がる。それは作家・松本清張の力なのかもしれない。とはいえ、有名著作に見られる壮大なスケールや問題性、仕掛け(ミステリーの妙味)はあるようでなく、クライマックスをクライマックスと意識しないまま、物語は終わった。なかなか面白く読み進んだ作品ではあったが、その結末が判然としないところで満足度はまったく足りなかった。 しかし、松本清張の力量は感じられたのでまた別の作品も読んでみたい。
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最終更新日
2024.07.27 23:46:33
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