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テーマ:読書(8609)
カテゴリ:読書
東野圭吾が描く犯罪心理。 表題の「白鳥とコウモリ」は本文の中で一度だけ出て来る。”白鳥”と”コウモリ”は共に飛べるのだろう、か。 (白鳥とコウモリ | 東野 圭吾 |本 | 通販 | Amazon)より ”遺体で発見された善良な弁護士。 一人の男が殺害を自供し事件は解決――のはずだった。 「すべて、私がやりました。すべての事件の犯人は私です」 2017年東京、1984年愛知を繋ぐ、ある男の"告白"、その絶望――そして希望。 「罪と罰の問題はとても難しくて、簡単に答えを出せるものじゃない」 私たちは未知なる迷宮に引き込まれる――。” 不可思議な事件は真相が不明瞭で、ゆえに突然巻き込まれた家族は身内である父親の心情からして”白鳥”の親も”コウモリ”の親もこの事件にかかわる状況が違ったものに思えて仕方なかった。そして、その子供たちのより明らかになっていく真相。 読み進めるうちに真相はこうではないかと予想がつく。予想がつく通りの結末となるのであるが、それは素直な書き方であったがためだ。しかし、予想だにしない真相が描かれているのも恐怖である。その予測できる内容と予想しえない内容の温かさと冷たさがこの小説に奥行きを与えている。 主人公たちの交流がどのようなものになるかわからないが、幸せであってほしいと思える。 白鳥とコウモリ(上)(下)セット [ 東野 圭吾 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.10.26 23:35:00
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