映画レビュー prime video「007は二度死ぬ」
映画「007はニ度死ぬ」(1967)- fpdの映画スクラップ貼これも昔、テレビで見たはずだが、ストーリーの記憶がない。ボンド・ガールして浜美枝が有名で、丹波哲郎も出ていた。改めて注意深く見ると、浜美枝は終盤の海女でかりそめの嫁として登場するので、出番的には主なボンドガールはアキ役の若林映子ではないだろうか。若林映子は海外での人気が高かったそうだ。丹波哲郎の英語の声音が変に聞こえたが、日本語は丹波哲郎だったので、英語の部分は吹き替えだったのだろう。Wikipediaによると”劇中でアキが乗るボンドカー、トヨタ2000GTを撮影後に進呈されるという話を、若林は車の運転が出来ないことから断っている”とあるので、劇中での爽快な運転ぶりは替え玉だったのだろう。この作品、現代であればCGもSFXもあり、なんでもできると思うけれど、火口でのロケット発射台などセットとして作り上げるだけでも多額の金がかかると思えるほど壮大で4階建てくらいの足場にしてもよくぞ作ったものだと思った。火口の天井からロープをたらし多くの戦闘員が下りてくるところも何十人もいて、あまりのスケールの大きさに驚く。前作「サンダーボール作戦」がとんでもないくらいにヒットしたおかげなのか、巨額をつぎ込んだといえよう。見てみると製作費は$9,500,000(Wikipedia)、全作「サンダーボール作戦」は$9,000,000(Wikipedia)。日本の忍者養成機関で訓練をしているシーンが延々と映されるが、忍者と言いながら柔道着での訓練は違和感があり、忍者らしいのは手裏剣投げくらいで砂利の上に畳を敷いたうえでの剣道や真剣斬り、柔道着による格闘、石氷を頭突き割などおかしな訓練が随分とあった。婚礼のシーンも葬儀のシーンも馴染みのない不思議な絵だった。日本をよく知らない製作者がイメージだけで描いたのかもしれない。宇宙にまで飛び出したとてもスケール感の大きい作品で、米ソの対立も描いているのでなかなかの作品なのではないだろうか。ドナルド・プレザンスの登場は強烈な印象を残した。1966年/イギリス/117分/監督:ルイス・ギルバート原作:イアン・フレミング脚本:ロアルド・ダール出演:ショーン・コネリー、若林映子、丹波哲郎、浜美枝、テル・シマダ、カリン・ドール、ロイス・マクスウェル、デズモンド・ルウェリン、チャールズ・グレイ、バーナード・リー、ドナルド・プレザンス原題:You Only Live Twice(「あなたは二度しか生きません」)お薦め度「007は二度死ぬ」★★★☆(70%)