カテゴリ:カテゴリ未分類
「頭上の黒雲が一挙に晴れたような心地がいたします。」
という声とともに、 闇の中から姿をあらわす十七歳の原田藤子。 六歳で、刃傷事件に遭遇。 母とともに、 叔父茂庭姓元の嘆願で助命された藤子。 母子の助命嘆願が成功したのは、 茂庭姓元の妻、藤波閑の実家が、 鷹司家の家人であるため、 朝廷の力が働いたと伝えられる。 「酒井雅楽頭が亡くなりました時、 将軍綱吉さまは、自殺を疑い、 墓を掘り起こして改めよ・・と 命じられたそうにございます。 没収されました雅楽頭邸には、 綱吉様の五代将軍就任に 格別の御働きがございました、 堀田正俊さまがお入りになられ、 大老に就任なさいました。」 仙台藩久喜鷹場の村名表を作成。 井原西鶴の「好色一代女」がヒットし、 元禄文化が花開き、 時代の空気は、大きく変った。 隅田川の畔の芭蕉庵で、 半ホームレス生活を送る松尾宗房。 名前も、松尾芭蕉と変えた。 茂庭家千石城下の 高田屋敷で 花嫁衣裳に身をつつむ、 十七歳の藤子。 十七歳で 秀吉の側室にあがったお種に、 生き写しの京美人である。 茂庭家の千石城から、 大衡城にむかう提灯行列。 涙を拭きながら見送る老臣たち。 婚礼の祝宴。 婚礼から一季節が過ぎた 晴れた日の午後 藤子は、 真紅の薔薇を抱き 夫、車喜太郎隆利と 仙台藩鷹匠組の若者守屋善蔵に伴われ 亘理伊達家の所領 太平洋を臨む山頂にある 津多の墓に、 詣でた。 巨岩の上に、 薔薇の花をたむけて ぬかずく藤子。 その瞬間 一声高く啼き声がひびいて 金色の羽をもつ 黄金の鷹が、空高く飛びたった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年12月26日 14時00分31秒
|