よく見かけるのは、「カタログ値と実燃費が乖離している」と言うもの。
カタログ値は、あくまでも理想的な状態で出し得る数値に過ぎず、
車の使用環境が異なる万人全てが出せ得る数字ではない。
カタログ値は、絶対的な比較でなく相対的な比較を行う時に参考にする数値だ。
これらを理解していない人が、よく上のような質問をしているのが伺える。
ならばカタログ値をもっと実際的な数字に変えればいいではないか、との意見もあるぐらいだ。
しかしメーカーにしてみれば、使用環境の異なる万人の、どの状態を基準にして
数値を出せばよいのか、ということになるのだが。
欧米では、もっと実際に即した条件で計測されており、その乖離度合いは小さい
と言われている。日本よりももっと過酷な条件で計測されているようだ。
下の表は、トヨタのOBであって、プリウスの開発に携わった方のブログから
ご紹介させていただく。
株式会社コーディア 社長 八重樫武久 さん開示のデータから
先代プリウスのカタログ燃費だが、
日本ではJC08で32.6と表示されるところ、
米国では運輸省CAFEの30.1、もっと厳しい環境保護局EPAでは21.3とされ、
欧州ではCO2排出換算で26.0とされているようだ。
それにしても、高い数字だが日本よりも低位であるので、文句は減るのだろうか。