10年
月に一回の刺しゅうのお稽古日。先週ステッチしたスリッパを持って行く。今日は先生の所で、スリッパ加工の目安となる印付けをする。そして2枚目となるスリッパ用の黒布に合う刺しゅう糸を先生と一緒に選ぶ。その黒布にはすでに灰色のラインをステッチしていたが、二日もかけてステッチしたものの色が気にくわない。もう少し暗い灰色の方が良かった。。。。黒は何にでも合う色だと思っていたが、どうしてもきつい感じになってしまう。その灰色ラインに悩んでいると、先生はそのまま色でもうまく色を組み合わせていけば、かえっていい色合いの組み合わせができるから。。。とアドバイスしてくれた。しかし、私がイメージする色合いにならないなぁ。。。。悩みながらも、配色をだいたい決めた。その後は三時のお茶とおしゃべり。先生と二人きりになった時、私は出来ることならば刺繍講師を目指したいと伝えた。先生も、それならばそのつもりでやっていきましょう。。という感じで言ってくれた。その目的を達すのには、10年とも言われた。10年。そう、私が若い頃(大学4年時)、私は工芸作家を目指していた。その時に指導してくださっていた先生(今では人間国宝)からこう言われた。一人前の工芸作家としてやっていけるかどうかは10年たたないとわからない。だから就職はしておき、それから制作をしていけばいい、と。その先生も、そういうようにして制作活動をしていた。それで私もアドバイス通り就職をした。就職をしたら、制作活動どころでなくなった。仕事の合間の制作が刺しゅうに取って代わり、20年以上過ぎた。また再び作家を目指す私。 (作家だなんてものものしいけれど。。。(^^;)今度は刺しゅうをもって芸術家となる自分の夢をつかみ取りたい。 (自分で書きながら、青いねぇ~と思ってしまう(^^;)10年後、この日記を読む私はどうなっているだろう。 あぁ、あの時は夢があったのね。。。なぁ~んて思わないようになりたい(*^_^*)ま、これから10年、気長にがんばります。