テーマ:特撮について喋ろう♪(4730)
カテゴリ:できごと
東京都現代美術館で開催中の『館長 庵野秀明 特撮博物館』を見てきました。「副館長」の樋口真嗣さんが、古河大使をなさっているからというのが大きかったのですが、日本の大衆文化の代表である「特撮映画」や「アニメ」というものを、改めて見直すきっかけになるだろうと思いました。そして、それは期待以上のものでした。
キャッチコピーに「エヴァの原点は、ウルトラマンと巨神兵」とあります。「エヴァ」とは、いま若い人に大人気の『新世紀エヴァンゲリオン』(1995~)というアニメのことです。主人公、碇シンジたちが巨大ロボット「エヴァンゲリオン」に搭乗して、襲来する使徒と戦うという内容で、庵野さん率いるガイナックス制作の作品です。 なるほど、これは地球を防衛するため怪獣と戦う『ウルトラマン』(1966~)の設定と通じるところがありますね。ウルトラマンは45年たつ現在でも続く国民的なシリーズ。ほかにも1970年代の特撮メカ、ヒーローものや、『ゴジラ』や『ガメラ』などの特撮怪獣映画関連の展示品も豊富で、音声ガイドも借りてじっくり楽しみました。 「巨神兵」とは、ジブリアニメ『風の谷のナウシカ』(1984)に出てくる巨大人工生命体です。庵野さんは、巨神兵がドロドロに溶けながら、口から凄まじい威力を持ったビームを放つ、あの衝撃的な場面の原画を担当したのが庵野さんでした。「巨神兵」と「エヴァ」はかなり共通点があります。異様なまでにすらりとしたフォルム、恐るべきパワー、人が作ったとはいえミステリアスな部分も多い存在であることなどです。 その巨神兵を実写化した映画『巨神兵 東京に現わる』は、すごい迫力でした。それだけでなく、どうやって各シーンを撮ったかというメイキングや、樋口監督やスタッフのインタビューの映像、そこで使われたミニチュアの展示があり、セットの中を歩いたり写真を撮ったりできました。ショップで巨神兵のカプセルフィギュア、『特撮博物館』の図録などを入手しました。帰って開けてみたら本当にすばらしく感動しました。 私が、今回の見学で特に「いいな」と感じたことが3点あります。まず、働く人の息遣いが聞こえてくること。一人一人が全力でやりきっているプロフェッショナルな姿がステキだなと思いました。次に、クリエイティブであること。上からの指示ではなく、自分で工夫して取り組んでいてとても面白そうです。そして、最後に、後世にまで残る仕事であるということ。なぜなら、それはとても意味があることのように思うからです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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