テーマ:電気(73)
カテゴリ:できごと
今年できた近所のビル、太陽光発電のパネルがついていて、電気が起きているのがリアルタイム(数秒間隔)でわかります。雲間からお日様が出てくると数値がめきめき上昇します。いまこの瞬間に電気が作られているんだと実感できて、とてもおもしろいですね。太陽はやはり偉大です。その恵みを捨てていたのではもったいない気がします。
エコで安全な太陽光発電、もっと普及すればいいですね。ただ、個人的には、見通しが立つまでは過大な期待を抱かず、原発も引き続き有効活用していくほうがいいだろうと思っています。理由は、大きく分けて、5つあります。1)価格面、2)社会面、3)雇用面、4)技術面、5)安全面です。以下に、ひとつずつ、詳しく書いてみたいと思います。みなさんも一緒に考えてください。 1)価格面 今月から、電気料金が値上がりしました。平均8.46%。使う家庭はより値上げ率が高いです。これは、火力発電のために石油を輸入しなければならないからです(賠償の分は含まない、太陽光発電の買取調整費も別)。電気料金が上がるなら、節電すればいいと思うでしょうか?どっこい、消費者が直接使うだけではなく産業部門が使う分(約7割)があるので、商品やサービスの価格にも跳ね返ります。また、火力を使えば日本はCo2の削減目標達成が困難になり、排出権の購入のための負担も何らかの形であると思われます。 2)社会面 原発の再稼働が進まなければ現状、生活や生産の基礎となる電気が不安定になるのでは? 昨年は関東地方で計画停電が実施されましたが、大きな影響がありましたよね。あらかじめわかっていてもこうなのですから、突然停電になって、いつ復旧するかわからないという事態になったら、大パニックになると思います。水道は出ない、エレベーターは動かない、電車に閉じ込められる、冷蔵庫内のものは腐る、お金は下せない、信号が消える、病院で人が死ぬ…考えただけで恐ろしい。 3)雇用面 働きたくても働けないのは不幸だと思いますが、中長期的には日本経済はそうなる可能性が高いでしょう。企業はいまギリギリのところでやっています。企業の倒産・リストラや合併はその表れです。また生産拠点を海外に移しています。このうえ電気料金がアップしては海外の安価な製品とまともに競争できないからです。それゆえ日本人は職場を失っていくでしょう。1つ立ち行かなくなるとバランスが崩れ、急激に連鎖的に悪化するかもしれません。 4)技術面 先人たちが培ってきた原子力技術は世界に貢献できる立派なものでした。しかし、それを世論が殺そうとしています。人生をかけてがんばってきた技術者はどこに行けばいいのでしょう? ほかにも優れた技術が、企業の海外移転とともに流出しています。それでも国内がしっかりしていればいいのですが、お金がかかるからと言って、研究や開発は後手に回っています。非常に厳しいです。やめてしまえば育成が難しくなります。その結果が資源がない日本は技術大国であったはずが、いまや国際競争に敗れ続けている状況です。このままでは後進国です。価値のない国になってしまいます。国際的な立場は弱くなり、国の安全も脅かされるでしょう。 5)安全面 今回の福島の事故はそもそも、想定外の津波によって非常用の電源が喪失したことが原因でしたよね。手順もまずかった。であれば、そこを改善すれば、安全性は容易かつ大幅に向上するはずです。しかし、今や、そういう見方をしている人は少数派で、放射能にばかり目が行ってしまっています。不安や不満ばかりみつめていたら、安心は決して手に入りません。危険をことさらに誇大に報道している無責任な週刊誌等のメディアもありますが、振り回されずに今回の失敗から学び、改善するという考え方をとってほしいと思います。 最後に、クイズ。太陽光発電の実力はいかほどでしょうか??? 夏季で日が長く、今年は日照率もよかったのですが、近所のビルの発電システムは40kwh/日にはなかなか届かないようです。日本人一人あたりの電力消費量は一日あたり約21.5kwh(2009年)なので、2人分もまかなえていないことになります。ちなみに昨日は天気が悪かったので20.78kwhと1人分も発電できませんでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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