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テーマ:感じたこと(2893)
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10月半ばというのに、昼になると暑さが通りを覆いだした。
雁木の古さがこの町のかつての生活を無言で主張しているかのようだ。 人通りはほとんどない。 昔の西部劇で見たがらんどうのような通り。 車だけが時折連なって現代であることを思い出させる。 もう今では遺物となってしまった「ごぜ」さんの博物館を見学。 かつてこの場所に、盲目の女性たちが生を営み、芸を営み、人生の月日を織りなしてきた、 その空間。 遠ざかっていくその記憶のかすかな肌触りの一ぬぐいでも感じられたらと ビデオを見、係の女性の話を聞き、かつて使用していた生活の品々を間近で見た。 健常者の自分などには測ることのできない、生きる意志の断片にかすかに触れさせてもらえた ことに感謝している。 係の女性の話は親しい知人のごとく、ごぜさんたちの生活を語ってくれた。 貴重な1時間を過ごした後、高田の雁木通りが違って見えたような気がした。 夏の余韻の残滓が残る越後高田の午後は我が心にさざなみを立てて過ぎていった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023年10月14日 20時47分09秒
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