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プロフィール
たこ麗子
くびれと腹筋を寝たきり生活で手に入れた真実の記録。
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スマイリー菊池さんを何年間も匿名で中傷し続けた人たちを思い出したわ。
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シャーリー・ジャクソンの“ずっとお城で暮らしてる”の覚え書き。
赤信号 みんなで渡れば 怖くない
って聞いたことあるでしょ？
あれね、歩行者側が青で、車線側が赤だって考えるとどうかしら。
主人公は18歳の女の子、メリキャット。
お城のような家に28歳のお姉さん、病気のおじさんの三人で暮らしているの。
両親と弟とおばさんは、6年前に砂糖つぼに入った砒素を飲んで亡くなったのね。
おじさんは重態、料理担当でパイにお砂糖を入れなかったお姉さんは容疑者に。
食事抜きで寝室へやられていたヒロインは、お姉さんの取調べ中孤児院へ。
潔白が認められてから6年、村人はいまだにお姉さんを快楽殺人者だと噂してる。
解説でもレビューでも怖いのはヒロイン、という方が少なくないのね。
これ、日本の特徴じゃないかと思うんだけれど、欧米ではどうなのかしら？
だって、怖いのはどうみても村人じゃない。
“くじ”と同じ後味の悪さがこの物語の身上だと思うわ。
多数派に属すことで、個人の責任も良心の痛みも感じなくなることの恐ろしさ。
集団で赤信号を突っ切って、横断歩道を渡る人を撥ねて笑っている人の怖さ。
不気味がられているメリキャットの脳内ゲームとおまじないのこと。
彼女はおかしくなったんじゃなく、のびのびと個性を伸ばしているのよ。
彼女は少数派なだけで、狂っているんじゃないわ。
ていうかね、あたくしの頭の中もあれと大差なくってよ。
普通の人でもいじめられているときは脳内ゲームをするものだと思うわ。
だってそこしか逃げ場がないんですもの。
あの子は自分たちに敵意を持つ人々に囲まれて、孤立して暮らしているのよ。
頭の中の守りを固めておまじないを次々考え出しても不思議はないでしょう？
二人が一度に身内を亡くしたこと、老人を介護していることを村中が知っている。
でも誰も自分に、隣人として彼らを助ける責務があるとは考えていない。
関心あるのは彼女たちが相続した財産と、殺人犯は誰なのかということだけ。
何をされても誰も助けてくれない。
正気も良心を失くしているのは彼女じゃなく村人の方だわ。
彼女は恐ろしい村人の住む町に、6年間も勇敢に買い物に行っていたのよ。
傷ついて外に出られなくなってしまったお姉さん、コンスタンスのために。
村人に傷つけられるたび、頭の中で100万回も殺人を犯したでしょうね。
でも彼女は礼儀正しく、歯を食いしばって買い物に行き続けたんだわ
文字通り火の中だって、お姉さんのためなら怖くない。
あの子が誰かに手をかけるとしたら、自分のためじゃなくお姉さんのためね。
彼女の純粋な愛情を知っているから、お姉さんは彼女を愛してやまないのだと思う。
是非はともかくとして。
でもね、いちばん怖いと思ったのは、村人が彼女たちに差し入れをするところ。
信じられない暴挙に出る人は根っからの悪人集団じゃないのよ。
焼きたてのパンとあたたかいパイを届けてくれる「悪気のない」人なのよね。
じゃあどうやって危険を避けたらいいの？
この辺りも“くじ”と同じ怖さがあるなと思ったわ。
メリキャットなんて腹を割って筋道立てて話せばわかる子だから怖くないわよ。
村社会には理屈なんて通用しないんだからね。
ずっとお城で暮らしてる
"くびれと腹筋物語"＆人妻からの返信
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最終更新日
2009年04月23日 05時02分49秒
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