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カテゴリ:好きな曲
先日に書いた、百人に一人のヴァイオリニストとうたわれる
マキシム・ヴェンゲーロフ(以下ヴェンゲーロフ)についてもっと知りたくなって、 彼について書かれた本を取り寄せて、読んでみました~♪。 この本には彼の生い立ち、ヴァイオリンのレッスン、2000年に至るまでの演奏活動が載っています。 彼は1974年、ロシア(当時はソ連)生まれ。 父はオーボエ奏者、母は合唱家でそのための音楽学校を作ってしまうほどの人。 つまりヴェンゲーロフは遺伝的にも音楽の血を引いて生まれてきたようです。 ヴェンゲーロフが4歳半、ヴァイオリンを習い始めた頃のこと。 両親がヴァイオリンを良い先生から学んでほしいとの願いで、 有名な先生にヴェンゲーロフをつれて会いに行ったようです。 その先生に習いたい生徒は目白押し。 おまけに両親にはコネも、紹介状もなく、どきどきしながら先生と対面。 すると先生はヴェンゲーロフに 「ヴァイオリンを弾くっていうのはね、すごく力がいるのよ。 きみにはそういうエネルギーがあるかな?」 と聴く。 するとヴェンゲーロフは教室の隅まで駆けだした。 そしてくるりと向き直り、一目散に先生に向かって走ってきて、 先生のおなかに力いっぱいにぶつかった。 その伸びやかさとおおらかさ、感性の豊かさに先生は目を見張ったとか。 そして先生は彼のヴァイオリンの演奏をはじめて聴くことになります。 まだ基礎的なことを教えてもいないのに楽々と歌うように弾き終えた彼に 「この子はヴァイオリンと一緒に生まれてきた子ね」と呆然と言ったとか。 そしてそれ以来彼の毎日の厳しい練習の日々が始まったそうです。 半年後に(まだ5歳☆)はじめてのコンサートに出場。 人々から拍手喝さいを受けて、ヴァイオリン弾きになるという自分の人生を決めたとか。 そして二回目のコンサートでは演奏に熱中するあまり目を閉じて音楽に没頭! 演奏が終わって目を開けておじぎをしようとしたら、聴衆の姿が見えない!!?? 実は彼は演奏しながらステージ上をぐるぐる回っていたらしく、(笑) 最後には聴衆に背中を向けて演奏してしまっていたらしい^^。 この茶目っ気ある少年に聴衆は大きな拍手を送り、その拍手はいつまでも鳴り止まなかったとか。 (私も聴衆の一人になりたかったなぁ) 彼が「百年に一人のヴァイオリニスト」と言われ、 大人になった今でも彼のヴァイオリンの音が人々の心を魅了し続けているのは、 もって生まれた音楽センスと共に、 その感性の豊かさ、おおらかさにあるのかもしれませんね。 1997年にはユニセフ音楽特使に任命され、世界各地の戦争などで心が荒廃した各地の子供たちに 音楽を聴かせたり、共に演奏したりもしているそうです。 この本の裏表紙にヴェンゲーロフの直筆のメッセージが添えられていました。 「音楽は私たちひとりひとりの中に生きています。 音楽は人生の最もつらいときでさえ、心をほのぼのと温め、 落ち着かせ、インスピレーションを与えてくれます。 神秘な音の魔力は、私たちの心の傷や病を、不協和音を癒し、 水平線のかなたを眺め、見渡すことを呼びかけてくれるのです・・・」 確かに神秘な音の魔力、これはオペラ座のファントムの音楽も同じ^^。 本当に音楽は私たちの心の琴線に触れて、感動させてくれます。 この本を読んで私は、ますますヴェンゲーロフのファンになりそうです。 まだほかにも笑いあり、涙ありのエピソードがたくさん詰まっているこの本。 本当に「ブラボー!!!」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 17, 2006 11:21:03 AM
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