父と猫(お彼岸前に思うこと)2
写真見つけたのでのっけます(見ずらいかな)「花」は父が近くの親戚の家で生まれたのをもらってきた猫です。臆病な猫で父が持ってきたダンボールのふたを開けると、すぐ天井裏に逃げ込み二日ほどろう城していました。その後、慣れてくるとコタツに座っていると肩に乗る様になりました。よく乗られていた母は、爪が痛いので体をゆすって振り落としていましたが姪っ子や孫がやってきて「かわいい」と珍しがるし花もコツを覚えて爪を立てなくなったのでしばらくの間父や母の肩の上にちょこんと座っていました。姪っ子や孫に人気があったので子供好きの父には自慢だったようです。高いところが好きなのか、肩の上に乗れなくなるほど大きくなると今度はポットの上に乗るようになりポットのふたが汚れるとよく父に怒られていました。「この猫、馬鹿なんだから!ぜんぜん、人の言うこときかね」というのは父の口癖のようになっていましたが私は人のいうこと聞く猫というのにあったことがないので本当に花が馬鹿なのか、父の言ってることが無茶なのかは、私にはわかりませんが、嫌がられても擦り寄ってくる花が結構、父の良い話相手だっだと思います。コタツで一酸化炭素中毒になりそうになったりお風呂で溺れそうになったり結構、悲惨な目にもあったりしながら10年以上いきました。後年、だいぶ手足も弱ったころ、いつものように私の入っているお風呂にやってきてお風呂の淵で水を飲んでいた花(与えた水よりもこっちのほうが好きみたい。なぜ?)が窓際の台の上に飛び移ろうとすると(昔なら余裕だったのに)台まで届かず壁に体当たりしてベシャッと音がするような落ち方をして罰の悪そうな顔で私を見て出て行きました。年寄りの何とかって、父も花も似たもの同士だなーと妙に関心してしまった出来事でした。子供たちに囲まれて笑う父の笑顔とともに思い出す一匹の猫物語です。