テーマ:ニュース(99878)
カテゴリ:カテゴリ未分類
まずは、石平さんのツイッターから
中国がレアアース輸出関税を撤廃した。 その理由は簡単である。尖閣の一件でレアアースの輸出を日本に対する「外交武器」に使って以来、各国は中国以外のところでレアアースの開発を急いだ。その結果、中国産は徹底的に売れなくなったからである。まさに悪人の悪行が自分の首を絞めることの典型である。【石平太郎@liyonyon】
日本が抱える安全保障面での問題を解消するという目的から見ると、安倍演説は大成功だった。ほんの1年ほど前まで、中国の反日プロパガンダは成功しつつあり、日米分断が進んでいたが安倍演説によって関係は修復された。中国の脅威にさらされる日本にとって、日米関係修復は「安全確保」に欠かせない最重要戦略である。 「安倍演説をどう評価するか」は、その人の立場によって異なる。たとえば「親米なのか反米なのか?」「親中なのか反中なのか?」「リベラルなのか、保守なのか?」などだ。しかし、「戦略的に見て、安倍演説は成功だったのか?失敗だったのか?」という一点にある。 安倍総理が「米国を褒めて、褒めて、褒めまくった」目的はなんだったのか? それは「国益」を確保することである。「国益」もっとも重要なのは、「安全の確保」である。日本は今、「安全保障面」で「深刻な問題」を抱えているのだから。
2008年のリーマンショックから、米国発の「100年に1度の大不況」が起こった。09年、世界の大国は軒並み大幅なマイナス成長になったが、中国は9.2%の成長を果たして「ひとり勝ち状態」になった(より正確にいうとインドも勝ち組)。中国は、翌10年には10.4%、11年には9.3%の経済成長をした。いまやGDPでも軍事費でも世界2位。「G2(=米中)時代」という言葉が流行するのは当然だった。 「米国は没落した」 「中国はひとり勝ちだ」 この認識が中国を増長させる。10年9月「尖閣中国漁船衝突事件」が起こった。事件直後、中国は「尖閣はわが国『固有の領土』であり『核心的利益』である!」と世界に宣言する。領土要求は1970年代はじめからあったが、ここまで大騒ぎしたのは初めてだった。 しかも中国は、「レアアース輸出禁止」など過酷な制裁を日本に課し世界を驚かせた。日中関係は、日本政府が12年9月に尖閣を「国有化」すると、戦後最悪になってしまう。大規模な「反日デモ」が起こった。そればかりでなく、中国政府は「日本を破滅させるための戦略」を構築した。
「尖閣国有化」から2ヵ月後の12年11月、中国の代表団が、事実上の同盟国・ロシアの首都モスクワを訪問。そして、中国代表団は、驚愕の「対日戦略」を明らかにした。中国の意図と戦略の重要ポイントは、以下のようになる。 ・中国は、ロシア、韓国に「反日統一共同戦線」を組むことを呼びかけた。 ・日本には、尖閣ばかりか沖縄の領有権もない。 ・「反日統一共同戦線」には、米国も引き入れなければならない。 どれもショッキングな内容だ。そして、中国が「日本には沖縄の領有権もない!」と、ロシアや韓国に公言しているのも驚きだ。一番の重要ポイントは、「米国を反日統一共同戦線に引き入れる」と宣言していることだろう。 「日米分断」が、中国の戦略の最重要ポイントである。 それは、尖閣有事の際、日米安保に沿って米軍が日本を助ければ、中国に勝ち目はない。逆に、日米関係が破壊されて日米同盟が無力化していればどうなるだろう。米軍は日本を助けないだろう。そうなれば、中国は尖閣を容易に奪うことができる。ひょっとしたら、沖縄も強奪できるかもしれない(そういう意味で、沖縄の反米軍基地運動は、中国の国益にはプラスである)。 そして、「日米分断」には、もっと大きな意義もある。経済力世界1位と3位の同盟を破壊すれば、中国が「覇権国家」になる道が見えてくる。中国にとって「日米分断」は戦略の要なのだ。 この戦略は、その後どうなったのか?次回へ続く・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年05月17日 15時17分32秒
|
|