クラシック音楽エッセイ～今日の１曲

  「モーツアルトの短調の曲」・・というとピアノ曲にもしばしば登場します。

例えば、ピアノのための幻想曲というのが２曲あります。１つはこのニ短調のK.397と，もう一曲ハ短調のK.475が有名です。

K.475は演奏時間が約12分とK.397の2倍以上長く，内容的にも非常に深いものを持っているので，音楽学者や評論家の書いた本では，ピアノ作品のジャンルで最高傑作の一つとしてK.397よりも高く評価されることが多いようです。しかいこの二短調の方が凝縮されていて音楽にし易いという点では演奏する機会が多いです。  

またこの曲はウイーン滞在中の１７８１年に作曲されました。「幻想曲」といタイトル通り自由な形式で書かれ、冒頭の助走のような役割を果たす分散和音が哀感に満ちています。美しい主題と変わって中間部は軽快なパッセージが対照的ですね。現在演奏されている形の最後１０小節はモーツアルトの死後、他人の手によって補筆されたそうです。

 　　　　　～きょうの一枚～フラゴナール：棄てられて（もの思い）

今日はモーツアルト弾きと言えば日本では代表的な女性ピアニスト、この方の演奏で！

ピアノ：内田光子

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