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クラシック音楽エッセイ~今日の1曲

クラシック音楽エッセイ~今日の1曲

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くみこpiano

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April 1, 2010
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カテゴリ:クラシック音楽

今日お届けする曲は私自身も大好きで、何度か演奏させて頂いています。次のアルバムにも是非入れたい考えているところです。

さて、そのご紹介曲は、同じタイトルを持つ、同じフランス作曲家、同じ女性を巡るドラマがありました。フォーレの心を奪った女性、その彼女が再婚した相手、それがドビュッシー。

クロード・アシル・ドビュッシー Claude Achille Debussy、1862年、フランス生まれの作曲家です。

1890年 月の光が作られました。「ベルガマス組曲」という曲集で1「前奏曲 」(préludes) 2「メヌエット」 (menuet) 3「月の光 」(clair de lune) 4「パスピエ 」(passepied から出来ています。

ドビュッシーは1884年にカンタータ(放蕩息子)でローマ大賞を受賞。翌1885年~1887年にかけて、イタリアのローマへ留学したものの、あまりイタリアの雰囲気には馴染めず、ローマ大賞受賞者に与えられる期間を繰り上げてパリにもどりました。これにはそのヴァニエ夫人という意中の人がいたためとも言われています。

   *ローマ賞(Prix de Rome):芸術を専攻する学生に対してフランス国家が授与した 奨学金付留学  制度である。創設当初のローマ賞では建築、絵画、彫刻、版画の各賞が設けられ、王立アカデミーの審査により優秀者が選出された。

話は戻ってその意中の人、ヴァニエ夫人との出会いとは・・

優秀な成績を収めていたドビュッシーですが、貧しかったためピアノを教えて稼がなければならなりませんでした。18歳の時モロー・サンティ夫人の声楽サロンのピアニストになりました。そこで夫が裁判所の書記をしているヴァニエ夫人と出会ったのです。ドビュッシーの才能にひかれたヴェニエ夫妻は、ドビュッシーに勉強部屋を与えて、物心両面でドビュッシーに便宜を図りました。ヴェニエ夫人は魅力的であり、また高域の美しいソプラノの持ち主でもあった。ドビュッシーは、ヴェニエ家の蔵書で詩歌を読み、それに音楽をつけてヴェニエ夫人に献呈しました。

その為に書かれたいくつかの曲のうち、この「ベルガマスク組曲」(ドビュッシがイタリアのベルガモ地方を訪ねた事が名前の由来)としてまとめられたピアノ曲の中のポール・ヴェルレーヌの詩集「艶なる宴」の一遍「月の光」からそのタイトルが取られたようです。今日ご紹介する第3曲の「月の光」ですね。またフォーレの歌曲も同じくヴェルレーヌのこの詩に曲をつけました(下記に最初の一節があります)

 アントワーヌ・ヴァトー イタリア喜劇の恋

今日の一枚~アントワーヌ・ワトー(1684-1721)◇イタリアの喜劇の恋

*ヴェルレーヌが作詞した「月の光」はこのヴァトーの絵からの閃きだそうです。


         (最初の一節より)

     あなたの魂は、選りぬきの風景
     そこを行く魅惑的なマスクとベルガマスク
     リュートを奏で、踊りながらも、何がなし
     悲しそう、ファンタスティックな仮衣の下で!


☆フォーレ

 ソプラノ:Veronique Gens

http://www.youtube.com/watch?v=3Mjy3Fw5GJY&feature=related

☆ドビュッシー

ピアニスト:不明~動画の「月光」が素晴らしく目を楽しませてくれます

http://www.youtube.com/watch?v=-LXl4y6D-QI&feature=related

 






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Last updated  April 4, 2010 09:43:49 AM



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