カテゴリ:クラシック音楽
オペラ「サムソンとデリラ」 サンサーンスの作品、前回は子供達のための管弦楽組曲でしたが今日はガラリと変わってしたたかな女に翻弄される男のストーリです。サンサーンス、13曲のオペラを書きましたがこれが最も代表的な歌劇で1868年(33歳)に手がけ、完成は1874(39歳)年でした。 舞台はイスラエル。 当時、ヘブライ人はパレスチナの先住民であったペリシテに支配され、奴隷扱いを受けていました。ヘブライの救世主として神の啓示を受けた士師サムソンは、その怪力をもってイスラエル解放のために大活躍していました。しかし彼には致命的な弱点があったのです。彼はソレクの谷の妖艶の遊女デリラに恋し、彼女のところに入り浸っていました。サムソンを憎むぺリシテ人たちに買収されたデリラは、サムソンの怪力の秘密がどこにあるのか聞き出そうとしますが、再三の試みにも関わらず彼はそれを明かしません。
「サムソンとデリラ」 *ルーカスクラナッハ Lucas Cranach 1472-1533 ルネッサンス ドイツ画家 ある日、ついにデリラに「愛している」と口走ったサムソンに、デリラは涙ながらに秘密を明かすよう迫り、サムソンはついにその秘密を話してしまいます。それが彼の命取りになってしまいました。その秘密とは、生まれた時から一度も刃を入れない彼の髪の毛にあったのです。ぺリシテ人に髪を切られて無力になったサムソンは捕らえられ、両眼をえぐり取られ、青銅の足かせをはめられてダゴンの神殿でぺリシテのなぶりものにされました。
「目をえぐられるサムソン」 *レンブラント・ハルメンスRembrandt Harmensz. 1606-1669,17世紀を代表するオランダの画家 サムソンが最後の声を振り絞って神に祈ると彼の怪力が甦ったので、宮の柱をゆり動かして神殿を崩壊させ、その場にいた数千人のぺリシテもろともに、自身をも犠牲にして復讐を果たす形で息絶えたのです。 さて、今日の動画は2曲です サムソンの敗北が決定されている最中、彼は必死で恋を否定しようとしますがデリラの声が絡みつきます。酔わせて、もっと酔わせて...と、デリラはサムソンの声に酔いしれて見せる場面です。 ☆「あなたの声に私の心は開く」 メゾソプラノ:Elina Garancas この曲はぺリシテがサムソン率いるヘブライに勝利を収め、ダゴン神殿で美酒に酔う場面を描いた、にぎやかな音楽です。 曲調はヘブライ的旋律と躍動的な旋律で構成されています。吹奏楽コンクール、またフィギュアスケート界でも演目として使われるなど、親しみのある曲です。 くみこpiano・ youtube チャンネル 自分自身の演奏ですが聴いて下さったら嬉しいです ニューシネマ・パラダイスCello&Pianoとアレンジ(本間くみ子) 他http://www.youtube.com/user/kumikopiano?feature=mhw5 私のCDに関するお問合せはこちらへ:k-honma@violet.plala.or.jp お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 4, 2010 11:53:30 AM
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