カテゴリ:ヴァイオリン曲
リ ヒャルト・シュトラウス◇ヴァイオリンソナタ変ホ長調 前回のシェーンベルクも初期は後期ロマン派スタイルの音楽を作っていました。して今日ご紹介するシュトラウスはまさに後期ロマン派であり、またシェーンベルクのように革新的な音楽を確立していった作曲家でもあります。 リヒャルト・ゲオルク・シュトラウス(Richard Georg Strauss, 1864-1949)はマーラーと並んでドイツの後期ロマン派を代表する作曲家です。また、主としてはリスト・ワーグナー路線を発展させ、標題性を持つ交響詩とオペラの作曲で知られ、また、指揮者としても活躍しました。
マックス・リーバーマン◇シュトラウス自画像 *マックス・リーバーマン(Max Liebermann 1847-1935)ドイツ画家、ベルリン分離派創立者の一人である。 1885年の頃までのシュトラウスの作品は父親の教育に忠実で、シューマンやメンデルスゾーン風のかなり保守的なものでありました。モーツアルトを崇敬しており、彼の言葉:「ジュピター交響曲」を私が聴いた音楽の中で最も偉大なものである。終曲のフーガを聞いたとき、私は天国にいる思いがした」と語ったということです。 シュトラウスが当時の新しい音楽に興味を持つきっかけとなったのは、優れたヴァイオリン奏者で、ワーグナーの姪の1人アレクサンダー・リッターとの出会いがきっかけのようです。シュトラウスが革新的音楽に真剣に向き合うようになったのは、彼女によるところが大きく、その傾向はシュトラウスに決定的な影響を与え、1889年に初演された、彼の出世作として最初に成功した作品、ニコラウス・レーナウの詩に基づく交響詩「ドン・ファン」(Don Juan)があります。 今日お届けするこのヴァイオリンソナタは、シュトラウスが作曲した唯一のヴァイオリンソナタであり、古典派的な絶対音楽からリストやワーグナーの影響を受け創作の方向を変えた、その転換期の作品でもあります。1887年から1888年にかけて作曲されました。そのため、伝統的な3楽章形式に則っているものの、シュトラウスの個性を明確に示しています。また、シュトラウスは自らヴァイオリンをかなりの程度弾きこなすことができたことから、華やかな演奏効果が発揮されるとともに高度な演奏技術も要求されています。 この残暑の中同じくリーバーマンの描いた「夏」はいかがでしょうか 実は今日の私のインフォメーションコーナーではそのシュトラウスのヴァイオリンソナタを聞く機会となるサロンコンサートのご案内があります。どうぞご興味のある方はチェックして見て下さいね。お二人の演奏家はプロフィール、演奏技術、表現すべて素晴らしい若手演奏家です。 それにしましても私の聴く限りこのヴァイオリンソナタはピアノもかなり高度な技術を要すると共にまさに対話の音楽、詩的な作品として傑作だと実感します。演奏はどんな曲でも出だしが一番大切でその演奏会の明暗を分けてしまうと言っても過言ではありません。このシュトラウスのソナタ、ピアノの躍動的な変ホ長調の和音で始まりに何とも言えないワクワク感が胸に込み上げて来ませんか。
OscarShumsky and GlennGould plays R.Strauss part1 http://www.youtube.com/watch?v=roAyKN6dKWM&feature=related Kogan plays Strauss Sonata (1/2) http://www.youtube.com/watch?v=I7tqswHNyOs&feature=related
kumikopiano インフォメーションコーナー
<プログラム> R.シュトラウス ヴァイオリンソナタ 他 昨年同サロンでのゲネプロのひとこま(3階席から)
自分自身の演奏ですが聴いて下さったら嬉しいです ショパン:ノクターン遺作
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Last updated
August 19, 2010 09:58:00 PM
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