カテゴリ:クラシック音楽
前回のエッセイでグリンカをご紹介しました。そんな真のロシア的音楽を作り上げた人、それを受け継いだ5人組も重要ではありますが、今日はチャイコフスキーの代表的な作品からのご紹介です。 チャイコフスキー◇バイオリン協奏曲二長調作品35 Tchikovskyチャイコフスキーは1840年~1893年、ロシアの作曲家 チャイコフスキーと言えばバレエ音楽を真っ先に思い浮かべる方も多いでしょう。このヴァイオリン協奏曲二長調 作品35は、1878年に作曲されました。ベートーベン、メンデルスゾーン、ブラームスのいわゆる3大ヴァイオリン協奏曲に本作を加えて4大ヴァイオリン協奏曲と称されています。また、ベートーベンやブラームスと同様にチャイコフスキーも本作1作しかヴァイオリン協奏曲を作曲しておらず、そのいずれもがニ長調で書かれていることも共通しています。 さて、この曲の背景としては1877年にアントニナ・イワノヴナと結婚しました。しかしこの結婚は大きな失敗であり、チャイコフスキーはモスクワ川で自殺を図るほど精神的に追い詰められました。それでもそんな中で有名なバレエ「白鳥の湖」完成、オペラ「エフゲニー・オネーギン」を完成しています。 そのころのチャイコフスキーを精神的に支えたのはナジェージダ・フォン・メック夫人(1831-1894)でした。メック夫人は、鉄道で富を築いた夫に先立たれ、夫の死後、優雅な暮らしを送っていて、弟子のニコライ・ルビンシテイン(1835-1881)を通して、1877年にチャイコフスキーと知り合い、文通だけの類まれな関係は13年間も続いたそうです。
フォン・メック夫人 ルービンシュタインと言えば・・・「偉大なる芸術家の思い出」ですね。なるほど、そういう経緯があったのですか・・ 翌1878年4月にはヴァイオリニストで友人のコテックが訪ねてきて一緒に滞在しています。本作はこの間の1ヶ月ほどの間に集中的に書き上げられました。
ロシア画家:コンスタンチン・ユーオン◇3月の太陽 1915年
この曲を聞くと映画「オーケストラ」を思い浮かべる方も少なくないことでしょう。素晴らしい内容の映画ですね。今日はその映画の予告編も添付しました。チャイコフスキー自身の人生を大きく変えるような背景と苦しみの中で生まれた傑作、映画の主人公も波乱万丈な人生の中での名演、改めてじっくりと鑑賞したいと思います。 ヴァイオリン:諏訪内晶子http://www.youtube.com/watch?v=rnzRuJ12V5s&feature=related 映画「オーケストラ」予告編 http://www.youtube.com/watch?v=jyxtWUsvBBM
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Last updated
November 19, 2010 11:16:56 AM
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