アストラエンブレム重賞初制覇へ狂いなし 小島茂師「能力ある」/新潟記念
「新潟記念・G3」(9月3日、新潟) 青写真通り。いや、それ以上にメニューを順調に消化してきた。アストラエンブレムは30日、美浦坂路を左右にぶれることなく駆け上がり、ゴール直前にスッとひと伸び。テスタメント(6歳1000万下)と併入した。4F52秒2-38秒1-12秒5に、またがった小島茂師は「4F55秒くらいと思ったら52秒。乗った感触より速かった」と納得していた。 エプソムC2着後に放牧。美浦には7月末に帰厩した。「牧場に無理を言って早く入れてもらったら、涼しかったおかげで体調はすこぶるいい。帰厩してからの行儀も良くて、本数も多くこなせた」と、調整過程に狂いはない。「能力はある馬だから、スッと抜け出して頑張ってほしい」と、王道の先行抜け出しで重賞初制覇を狙う。ルミナスウォリアー納得の動き 和田郎師も充実ぶりに満足/新潟記念「新潟記念・G3」(9月3日、新潟) サマー2000シリーズ最終戦に臨む函館記念覇者ルミナスウォリアー。主戦の柴山は騎乗停止中だが、あえて30日の追い切りの手綱を取った。美浦Wの向正面でヨンカー(4歳1000万下)を4馬身ほど追走。4角で内から並び、馬なりのまま併入した。時計は5F70秒7-41秒5-13秒4。 手元に残った感触はすこぶる良かった。鞍上は「動きは悪くないですね。最後は併せて気を抜かせないようにしたけれど、先週しっかりやっているのでさらっとですが」と納得の笑み。和田郎師も「力をつけて、ケイコでも走れるようになってきている。体幹が良くなったから、ウッドでもしっかり追える」と馬の充実ぶりに目を細めた。 今回は石橋脩が代打騎乗を務めるが、柴山は「乗りやすい馬。脩も乗れているから、やってくれるでしょう」と人馬の活躍に期待した。シリーズチャンプの条件は4着以上で、かつタツゴウゲキに先着すること。とにかく好結果を出すしかない。タツゴウゲキ充実リハ 好時計51秒2 重賞連勝でシリーズ制圧へ/新潟記念 「新潟記念・G3」(9月3日、新潟) 軽快な動きが光った。小倉記念の覇者タツゴウゲキが30日、栗東CWで4F51秒2の好時計をマーク。目下の充実ぶりを示した。重賞連取を決めるとともに、サマー2000シリーズ制覇といきたいところだ。 重心を低く沈め、鋭い脚でゴールに飛び込んだ。小倉記念で重賞初勝利を飾ったタツゴウゲキは、栗東CWで単走で追い。先週までにしっかりと負荷をかけられているとあって軽めの内容だったが、馬なりで4F51秒2-37秒4-12秒2の好時計をマークした。 「本当に動きは良かったね。いいフットワークをしていたよ」と鮫島師は充実ぶりに目を細める。前走後、1週間の短期放牧に出しており、気持ちの面でもフレッシュだ。キビキビとした身のこなしで馬体も大きく見せ、充実ぶりを強く印象づけた。 小倉記念は格上挑戦を実らせて差し切り勝ち。M・デムーロの落馬負傷で急きょ代打を務めた秋山が、タイトルウイナーへと導いた。師は「秋山くんが完璧に乗ってくれたね。この馬に合っているんだろう。頼んだ時にやる気満々だったから、自信もあったんじゃないかな」と殊勲の騎乗を称賛する。その秋山も「ハンデ(52キロ)も軽かったので、うまくいきましたね。ただ、いい馬だと思っていたし、乗った感じもイメージ通りだった。乗りやすくて操縦性に優れていましたね」と馬を褒めたたえた。 サマー2000シリーズ王者の座が懸かる今回も、引き続き秋山にバトンを託された。「55キロのハンデは仕方ない。それに見合う実績があるということですから。もう一度乗せてもらえましたから、ありがたいです」と感謝の言葉を口にするとともに、再度チャンスを生かす構えだ。次は越後路で豪撃一閃(いっせん)。息ぴったりの人馬が新潟でも魅せる。