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仕事場での僕は、こう言っても誰も信じてくれないだろうけど、鬼と呼ばれるにふさわしい男である。
それこそ、鬼のような形相で仕事をしている。 理由は簡単。 仕事なんて、大っ嫌いなのだ。 ニコニコなんてしてやるものか。 世の中には仕事が第一、という人がいることに異議は唱えないけど、その人の給料を全部取り上げてみればわかる。 きっと僕のほうがまともなのだ。 そういうわけなので、僕は職場のバイト諸君には 「休憩室の王様」 と呼ばれている(褒め言葉に違いない)。 休憩室での僕は、本当にいい人だと思う。 頻繁に休憩室に入り浸る社員が少ないという面はあるにせよ(入り浸りで悪かったな)、基本的には誰にでも話しかけるし、話しかけられればきちんと受け答えはするし、非の打ちどころがない。 いつもニコニコしてるし、訊かれた事にはきちんと答える。 ただ一つを除いて。 この「ただ一つ」にピンと来た方は、かなりのモトキチ通ですね。 悪かったな、ロクでもない通にしちゃって。 って、何故に今日は怒り気味なのだ? まあとにかく、いくら休憩室の僕が温厚そのものでも、仕事の話をしてはいけないのだ。 「っるさいなぁ。僕に仕事の話なんてしないでよ」 って言われること、間違いない。 仕事中に仕事の話をされるのが嫌いだというのに、休憩室にまで仕事を持ち込んで欲しくないね。 そんな当たり前のこと、どうしてみんな気付かないんだろう? 僕は家庭に仕事とセックスを持ち込まなかったように、休憩に仕事は持ち込まないのだ。 本音を言えば、仕事中に仕事だって持ち込みたくない。 持ち込むとかそういう問題じゃないけどさ。 さて、少し前のことだけど、休日に研修(実際の仕事とは少し違う内容だった)があって、バイトを束ねる立場の契約社員の人にも参加してもらった。 その時にその契約社員の方が 「モトキチさんって、仕事を離れると本当にイキイキしてますねぇ」 って褒めてくれた。 「わかっちゃった?自分でもそう思うんだよねぇ。 やっぱりさ、こういう男を旦那さんにしたいと思わない?」 って訊いたら 「うーん・・・それはそれで困るけど・・・」 というようなことを言われた。 まったく照れ屋な方である。 しかし、習慣というのは恐ろしいもので、最近になってその方はようやく僕を理解し出した。 まさに、継続は力なりである。 つい2,3日前のことだ。 新しいバイトの人が入った。 お目付け役は、件の契約社員の方だ。 彼女は新しいバイトの子に、こう説明していた。 「こちらがモトキチさん。私たちの責任者の方です。 でもね、仕事のことは私に訊いてね。 モトキチさんって、仕事の事訊くと怒るからね。 休憩室ではすごくいい人なんだけど・・・」 K瀬さん、わかってくれてありがとう。 これからもその調子でいきましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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