テーマ:0歳児のママ集まれ~(7669)
カテゴリ:おめでた2
16:20 病院着
すぐに内診へ。 土曜日だったので医院長とは違う 若くて体格の良い女の先生が診てくれた。 「子宮口が6センチになっていますね。 産みましょう。入院です」 ニコッと微笑みながら告げられて なんだかホッとした気持ちに。 「それでは陣痛室に行って着替えましょう」 台から立ち上がって歩こうとするが もうこの辺りから痛むたびに歩けなくなっていた。 「大丈夫?頑張ろう」 助産士さんに腰をさすってもらいながら部屋に移動。 診察室から出てきた私を 夫さんも“たっちん”もちょっと心配そうな でもなんだかニコニコしているような顔で迎えてくれた。 そんな二人に女医さんが 「まぁ~後2時間ぐらいですかね」 と伝えていた。 私は腰をさすられながら陣痛室に入り すぐの入ったベットのところで また激しい痛みに襲われて立ち止まる。 休み休み奥のベットにたどり着き 着替えを始めた。 着替えている時もズンズン痛みがくる。 (早く着替えた方が良い) と直感で感じたので 急いで服を脱ぎ下着一枚になったところで ドッカ~~~~~~~~ン という激しい痛みに襲われて ぎゃ~~~~痛い~~~~~ と下着のままベットに倒れ込んだ。 ものすごい痛み。 こんな痛み経験したことがないわ 痛くて立っていられず ベットの上をゴロゴロと、のたうち回った。 「きゃ~~~大丈夫。 誰か~来て~。もう分娩室に運ばないとまずいかも~~~」 助産士さん3人が私のところに飛んできて 「服を来ましょう、服を来ましょう」 「歩ける?歩ける??」 「立って!立って!立って!」 いろんなことを言われたが そんなことより、もう痛くて痛くて何がなんだか… このまま失神してしまうのか イヤ、失神させて イヤ、産まないと… そんなことが頭の中でグルグルまわっていた。 私は3人の助産士さんに抱えられながら どうにか立ち上がり ズルズルと引きずられながら分娩台に。 「きゃ~服を来ましょう。 裸よ裸ぁ~。裸はかわいそうよ。」 「きゃ~パンダさん。体が半分落ちてる。 分娩台から落ちちゃう。ちゃんと乗って~」 「パンダさん。点滴するから左手動かさないで~」 「パンダさん。腰上げてぇ~。 赤ちゃんの心音取るから、腰にベルトしたいの」 「落ちる~。ちゃんと乗ってぇ」 「先生呼んできてぇ~」 「パンダさん。服きて~」 私の頭の上で、みんながギャーギャー言っている。 でもそれどこではない。 体が ベリベリベリ~~ って裂けそうな 激しい痛み。 目をつむり、歯を食いしばっていないといられない。 あまりにも痛くて 気がついたら助産士さんの胸ぐらをつかんでいた。 夫さんが呼ばれたのか 頭の上から お~もうすぐだって。 がんばれ!がんばれ と声がした。 (後から聞いた話だが 助産士さんが部屋から飛んで出てきて 「旦那さん、出ちゃう!出ちゃうから早く入ってきて」 と言われたらしい。 出ちゃうって…) 私は痛いながらも (えっ?“たっちん”は?? “たっちん”はどうしたの? 1人で待っているの???) ここの病院は医院長の考えで 子供の立ち会いはできない。 1人でドアの向こうで待っている“たっちん”を思ったら スゴく不安になって…。 でもどうすることもできず… そんなとき メリメリメリ 何かが体の中を 何かが走った(メリメリと聞こえたように思う) ぎゃ~~~~~~~ たぶん、赤ちゃんが骨盤の中を通ったんだ… スゴい叫び声だった。 自分の声に驚いた。 でも痛い。辛い。 (“たっちん”今の声を聞いてないよね。 あんな声を聞いたら不安になっちゃうよね。 泣いていないかな…) そう思ったとたん メリッ ピキッ 裂けた。 自分でもわかった。 スゴく痛い。 裂けるって、こんなに痛いんだ。 ショッキングな痛みだった。 その痛みと同時に もう体を裂くような痛みはなくなり 体がし~~~んと静かになった。 声を出さなくてもよくなった。 今まで痛くて目をつぶっていたが 目を開くことができ 周りを見渡すことができた。 女医さんと目が合った。 ニコッ 笑ってる。 「パンダさん。息まないで。 まだよ。先生の合図で息むのよ」 助産士さんがそう言った。 「えっ、いいんだよ。息んでいいよ。」 先生にそう言われて (息む?息むって??) と考えている時に あっ、出た! と夫さんの声がした。 (えっ。出た?そういえば今、ヌルっとした) 下の方を見たら 先生がグリーンの布を広げて 赤ちゃんを支えていた。 「はい、4時49分。男の子です」 (あ~産まれたんだ) そう思ったら 「はぁ~~~~」 と3人の助産士さんがため息をついた 赤ちゃんは泣かなかった。 泣かないので心配したが 「産まれてきたねぇ~。お母さん、見る?」 と赤ちゃんを連れてきてくれた。 こんにちは~。でてきたねぇ~。 うわぁ~“たっちん”にそっくり。 “たっちん”だわ。 泣かない…泣かないけど… 「今、お風呂に入れてくるね。 そうしたら泣くわ」 助産士さんが連れて行こうとしたら 赤ちゃんは泣いたのでホッとした。 「4時49分 産まれました。 おめでとうございます。 切開はしませんでしたので、縫うこともしません。 このままにしておきます」 と先生に言われた。 (あ~切開する前に裂けちゃったんだね。 そんな暇もなかったんだね) 納得。 「それでは、処置がありますから 旦那さんは表でお待ちください。」 ねぇ~“たっちん”は? どうしているの?? ひとりなの?? “たっちん”は「僕はいつも家で1人で待っているから大丈夫だから」 って言ってね、隣の部屋で待っているよ。 早く行ってあげて (いつも1人で家で待たせた事あったっけ??) そこまで言ったら グッタリきてしまい… そしてドッカンときた痛み メリ、ピキッときた痛みが どんどんフラッシュバックしてきて その度に、心臓がバクバクしてね。 ただただ天井をじ~~~っと見つめていた。 「すごかったわ」 「すごかったね」 「私、赤ちゃんの心音取れなかったわ」 「お母さん、落ちなくてよかった」 「いや~~~ビックリ」 「早かったねぇ~」 「3人いてよかったわ~」 口々に言う助産士さんたち。 すごく近いところで話をしているのに 遠くで話をしてるような そんなふうに思えるほど 先ほどの痛みのフラッシュバックが激しかった。 16:49 病院に入ってから約30分後に産んでしまった。 「もう少し遅れていたら 自宅出産だったかもしれないね。 自宅出産したら救急車だったよ」 助産士さんにそう言われて あ~そうだったかも。 でもあの痛みを二人が見たら卒倒しちゃったかもなぁ~ 「あはは。そうかもねぇ~」 そんな会話はできるんだが 頭はあの痛みのことで一杯で ぼ~~~っとしていた。 その夜は 目をつぶるたびに ドカ~ン ドカ~~ンと 痛みのフラッシュバックが来て その度に心臓がバクバクして 一睡も眠ることができなかった。 産む前は 陣痛短めで早く産みたい なんて思っていてね。 現実的になったけど… あんな痛みは もうゴメンだな お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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