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カテゴリ:本を読んだ話
…そして、対象aについてある程度の生半可な知識がついたところで、
マンヲジシテ「ピエドラ川のほとりで私は泣いた」がわたしの前に現れました。 ゼノギアスのネタが切れて、力つきてイベントを休み始めた頃、 もうわたしの人生はこのまま再開しないのかもなあ、と ときどき思うことがありましたが、 無理矢理就職して、まだ男が好きになれることを知って それは多分それ以上の意味もそれ以下の意味もないまま終わるのかもしれませんけれども 成りゆきと運命からラカンの本が飛び込んで来て そして今日、「ピエドラ川のほとりで私は泣いた」が飛び込んできました。 著者は「アルケミスト」と「星の巡礼」でわたしを虜にした(笑) パウロ・コエーリョ。 6月の晴れた日は、北海道では美しい初夏。 神の恩寵に感謝したくなるほどのうら若い緑と、 白ツメクサの甘い香りと まぱゆい日射しと 清らかな風。 わたしが生まれた日は、病院の中庭で、大手鞠が満開だったと母は言う。 とりあえずマスカケ相のパワーにめった打ちにされて、6月4日にわたしは死にました。 5日に心配した母がバラの花束とケーキを 乏しい収入の中から用意してくれ、 「男に望まれたからといって幸せというものでもないよ」 と言いました。 …どうもふられたと思われていたらしい。(笑) 男にふられたわけじゃなくて、 「無能者も頑張れば進化する」と力説されて、(いや、冗談でなく) 「ブルベリさんあたしもう、頑張れません」と力つきただけなんですが…(笑)。 とりあえず母の自慢話につながりかかったので右手を降って拒み、 バラをいけ、ケーキと寿司を食って、昼間ッから酒を飲んで寝て、 そして6日です。 今日は午前中から、伊東ようかどにイキマシタ。 つか、うにくろにイッタつもりだったのですが、きがついたら酔うカドで とんこつラーメン食ってた(笑)。 バスに乗り遅れて、サンダルはいてあるっていったら 足のうらに巨大な水膨れができて いたいのいたくないのって ようかどからうにくろまでの短い道のりがまるで永遠の用に感じられました。 海胆クロで夏物のパンツをドカっと買って、前お金なくて諦めたクロシャツが 1000円まで下がっていたのでとりあえずそれも買い。 死んだわたしのお弔いです。 パンツのすそあげに45分かかるといわれたので、酔うカドにひきかえしました。 年下の坊やに夢中になってる自分に皮肉抜きで「くじけるな」の お誕生プレゼント購入。 その名は「ハウルの動く城サウンドトラック」です。 音楽すばらしいのこの映画。ほんとにほんとに素晴しいの。 今何かね、豊かで美しい音楽がききたいの。 ばーんとなけなしの金で現金買い。 玉光堂に「スタンプカードありますか」と聞かれて 自分が長いことCDを買っていないことに気がついた。 新しくカードを発行してもらう。 2階のコーヒー館でオフェ・オ・レを飲むことに決定。 その間、何かさらっと読める本が欲しいと思い、本屋に立ち寄る。 目に突き刺さるようにとびこんできたパウロ・コエーリョの名前。 ああ、たしか読みやすいし、字でかいんだったなと思って買いました。 たしか修道士が、幼馴染の女の人に突然コクるような話だったな、 というウロな前知識。 …とんでもないことになりました。(笑) 「わたしたちは バビロン川のほとりにすわり、そして泣いた そして柳の木にたて琴をかけた」 そんな詩が聖書にあるそうな。 バビロン捕囚で歌いたい歌を歌えなくなった詩人が 絶望して柳の枝にたて琴をかけてしまった(奏でるのをやめた)という詩。 ピエドラ川のタイトルはそのもじりらしいです。 「…まるで麻薬中毒みたいになるわ。まず完全に降伏した 陶酔状態になる、次の日には、それがもっと欲しくなる、 まだ中毒はしていないけれど、その感覚に夢中になり、しかもまだ、 自分はものごとをコントロールすることができると思っている。 2分間、恋している人のことを考え、そして三時間はその人その人のことを忘れている。 でも次第にその人になれ親しむようになって、完全にその人に依存するようになる。 そして彼のことを3時間考え続け、2分間だけ忘れていられるようになるの。…」 だからそばにいてくれる人とでなければ、恋に落ちてはいけない云々。 …だれのコトだよ大汗。 「愛の物語はみんなほとんど同じ」なのだそうです。 わたしの今日の仕事はこの本を読むことだと確信しました。 さいわいこの人の本は、訳もいいので読みやすいのです。 裾あげしたパンツを受け取ってバスで家に帰り、 それから生協に行ってお弁当のおかずと足まめパッドを買い、 部屋のベッドに座ってつづきを読みました。 「ばかげているわと私は自分自身に言った。 愛より深いものなんてないのよ。お伽話の中では、王女様がかえるにキスすると かえるは王子様になるわ。でも現実では、王女様が王子様にキスすると、王子さまが かえるになってしまうんだわ。」 「わたしはもう、不可能なことに夢中になることはないだろう。 わたしは自分の限界を知っていた。 そして、どこまで自分が苦しみに耐えられるこかも知っていた。」 「他者ってなんですか」 「他者とは私に、私自身ではなく他のものであらねばならないと教えていた存在のことです。」 「一瞬一瞬を濃密に生き、生命の水を貪欲に飲みたかった」 「他者が私を離れたとき、私の心は再びわたしに語りかけ始めた。」 やがて日が暮れました。 「誰もが地獄を体験するのだ。なぜなら、そこには 高貴さも偉大さもなく、ただ惨じめさしかないのだから。」 「…あなたの魂からそれを取り出して紙に書き、それを捨てるのです。 ピエドラ川の水はあまりにも冷たいので、川に落ちたものはすべて、 木の葉、虫、鳥の羽など 石に変わってしまうと伝説では言われています」 「でも私が学んだことは、 愛は別の人や新しい希望や新しい夢の形で戻ってくる、 ということでした。」 「おおエルサレムよ、もしわれ汝を忘れなば、 わが右の手にその巧を忘れしめたまえ。 もしわれエルサレムをたたえずば わが舌を上あごにつかしめたまえ。」 「さあ君の荷物をとりにゆこう。」と彼は言った。「夢を実現するということは働くことなんだ。」 夢を実現するということは、働くことなんだ。 わかりました。 …働きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年06月06日 23時05分42秒
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