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カテゴリ:くろがこの世に想う事
という事をよく聞きます。 更に、最近、知り合いが右翼の取材をしたことや、 つい先日、別の知り合いが靖国神社に行ってみた話などを聞き、 くろも興味をもつところとなり、 今日は試しに靖国神社に行ってみました。 靖国神社は戦争で亡くなった方々の霊を祀っている神社で、 首相が参拝するたびに国際的な問題となる神社です。 一見、普通の神社で、右翼らしき姿はありませんでした。 (大鳥居で「新しい教科書をつくる会」の人たちが ビラを配っていました。) 神社の横には「歴史を正しく知りましょう」とする資料館、 「遊就館」があります。 入場料は800円です。 展示のの内容は、事実としては正確なのでしょうが、 本当に正しい歴史とは何なのだろうか、 と逆に考えさせられるものでした。 国を守るために潔く命を捧げていった兵士たちの 勇ましさ、潔さは説明されていますが、 その裏にどれだけ言葉にできない 痛みや苦しみがあったのかについては 触れられていません。 数々の若人たちの遺書。 「御国の為に」とは確かに書かれていますが、 その裏にはどれだけの苦しみがあったのだろうかと 考えてしまいます。 くろが4年間住んでいた沖縄で行われた 沖縄戦のコーナーもありました。 沖縄は、日本国土では唯一の地上戦が行われ、 県民の3人に1人が犠牲になったとも言われています。 解説には、 「全県民が一体となって戦い抜いた3ヶ月近い激戦」と 書いてありました。 それは、くろが沖縄で実際に聞いた話からはかけ離れていました。 圧倒的な戦力を誇る米兵に追われ、 ほとんど逃げ惑うだけだった県民。 ガマと呼ばれる鍾乳洞に身を隠し、 「米軍に見つかる前に」との思いから 親が自分の子供を殺したり、 集団自決が行われたりしました。 日本兵が沖縄県民を殺害していた事も 明らかになってきています。 一体、それがどうしたら、 「全県民が一体となって戦い抜いた3ヶ月近い激戦」 という表現になるのか、 沖縄の歴史に少しでも触れたものとして 怒りを覚えました。 これを沖縄のオジィやオバァが読んだら どう思うのか、想像もつきません。 また、戦争を終わらせる決め手となった 広島と長崎の原爆については、 写真もなく、それぞれ数行の解説が 壁に書かれているだけでした。 そのあまりに軽い扱いには本当に驚きました。 原爆の解説のすぐ隣には、 昭和天皇がいかに憂慮して 終戦の詔書を書いたのかが、 図解なども込みで 原爆の解説の何倍もの分量で 詳細な説明がなされていました。 これらのことから、この博物館は 「やむなく戦争の犠牲になった人たち」より、 「自らの意志で戦争に携わった人たち」のことを より良く知ってもらうための博物館である、 と強く感じました。 今日の平和で住みやすい日本が 戦争で命を落としたり、苦労された方々の 犠牲の上に成り立っていることは 忘れてはならないことだと思います。 でも、 「歴史を正しく知る」とはどういうことなのか、 「愛国心」とは何なのか、 色々と考えることの多い、 靖国参拝でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年01月04日 06時29分50秒
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