|
カテゴリ:SF
「メン・イン・ブラック2」 Men in Black 2 2002年 アメリカ映画 製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ 監督 バリー・ソネンフェルド 出演 ウィル・スミス トミー・リー・ジョーンズ いよいよ、「MIB3」、昨日から公開ですね。「MIB」も、昨日TVで放映していましたね。 ということで、今回は、「MIB2」を、書かねばならないでしょう。 前作より5年後、“J”(ウィル・スミス)は、MIBのエージェントとして、活躍していましたが、“K”(トミー・リー・ジョーンズ)の引退後、組んだパートナーは、その仕事の過激さからか、次々と辞めてしまいます。組む相手のいなくなった“J”の相棒は、とうとうしゃべる犬のフランク(実はエイリアン、その正体は不明。)ということになってしまいました。 そんな中、25年前から、ザルダ星人と戦争している、最強最悪エイリアン“サーリーナ”が、かつてMIBに託された、パワーの源“ザルダの光”を求めて、地球にやってきます。 超小型宇宙船でやってきた、“サーリーナ”は、たまたま落ちていた雑誌を見て、地球人の美女に変身し、MIB本部を襲撃します。無限のごとく増殖する、触手型エイリアン“サーリーナ”の襲撃に、MIB本部は壊滅状態です。 運良く難を逃れた“J”は、25年前の事情を知る“K”を復帰させるため、今は田舎で郵便局員をやっている“K”の元を訪れます。 前作もそうでしたが、はっきり言って、このシリーズ、お話自体は非常に単純で、何の工夫もひねりもなく、稚拙なものでしかありません。 前作では、ラスボスの昆虫型エイリアンは、頭も弱く、ただ単純にでかくて凶暴でグロテスクなだけで、簡単にやっつけられてしまいました。 今回のラスボス“サーリーナ”は、最強最悪なエイリアンで、物理法則など完全無視なほど、無限に増殖し、非常に強そうでしたが、はっきり書いてしまいますが、非常にあっけなくやっつけられてしまいます。思わず、「えっ、これで終わりなの???」と、?3つ付で思ってしまうほどです。 ネットで感想を検索してみても、「簡単にやっつけられすぎ。」とか、「話が簡単すぎる。」とか、「はっきり言って駄作。」とか、酷評が目白押しです。 僕もその通りだと思います。 しかし、僕はこう思います。 このシリーズは、お話などは、どうでもいいんです。MIBのエージェントが、悪い宇宙人をやっつける、それだけでいいんです、お話は。 このシリーズの大事なところは、お笑いです。 おしゃべりなウィルと寡黙なトミー・リーの漫才のような掛け合いや、変な宇宙人たちの奇抜な造形と彼らとの絡み、変に威力のある武器や小道具など、そういうものが面白ければそれでいいのです。 というか、そういう漫才やコント的な面白さを見せるというコンセプトのため、かえって中心のストーリーは単純にしているのではないでしょうか。 これは、やはり主役のウィル・スミスの個性によるところが大きいのではないでしょうか。彼が、マシンガントークや、ギャグなどが得意なため、彼の個性を生かすために、そういったギャグやお遊び満載にしたかったのだと思います。 ウィルのギャグやマシンガントークのおかげで、ストーリー展開がたびたび脱線するため、あまり複雑な話にしてしまうと、わからなくなってしまうからではないのでしょうか。 この間、「MIB3」のキャンペーンのため来日していたウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズが「しゃべくり007」にゲスト出演していました。 はっきり言って、2人は、この映画のキャラクターそのものでした。やたらと仕切りたがって、必ず自分からしゃべり始め、うるさいぐらいなウィルと、自分からは決して話さず、非常に寡黙なトミー・リーでした。 それが、映画のキャンペーンのための作られた個性なのか、彼らの根っからの個性なのかは、実際にはわかりませんが、僕は、実際にそういう人たちなのだと思っています。 それは、7人のコメディアンに囲まれてトークしている2人が、とても楽しそうだったからです。ウィルはもちろん、寡黙なトミー・リーも面白いことが大好きです。だから、ああしてバラエティ番組にも出演したのだと思います。 いかつい顔(その顔のせいで、若い頃は全く仕事がなかったそうです。)で、渋い魅力で、寡黙な男、トミー・リー・ジョーンズですが、あの日本で大人気な缶コーヒーの“宇宙人ジョーンズ”シリーズのCMを見てもわかる通り、面白いことが大好きなのです。そして、あの渋い顔で、笑顔を見せず、面白いところを演じるのが、彼の個性ではないでしょうか。 そんな主役2人の個性を大切にしたがために、ギャグやお遊び満載で、ストーリーは非常に単純化された映画がわざわざ作られているのではないでしょうか。 だから、そんなストーリ-の単純なところを突っ込まれるのは、映画を作った方々にとっては、不本意極まりないところなのではないでしょうか。と、僕は思います。 ところで、そんなギャグやお遊び満載な映画の中で、とりわけ僕が気に入ったのは、“K”が引退してしまっていたため、前半、しゃべくりまくりのウィルの相手をしていた、あの犬のフランクです。 前作でもチラッと出演していたのですが、今回はほぼ出ずっぱりで、ついには、“K”の代わりに、“J”の相棒のエージェント“F”として活躍することになります。 “J”のマシンガントークに対抗したマシンガントークを見せ、あの“J”がうっとうしがるほどの存在感を見せています。パグ犬の小さな体に、黒いサングラスと黒スーツ姿は秀逸です。 また、やはりこれも前作から登場しているですが、小型虫型エイリアンの“ワーム”たちも、なかなかおもしろいです。(前回の記事に「1」の物と間違えて写真を挿入してしまった彼らのことです。あんな恰好をしているのは「2」に間違いなかったのですが、彼らが気に入っているので、そのままにしておきます。) 前回のチラッとの出演から大躍進し、今回は、“サーリーナ”に襲撃されたピザ屋(主人が実はエイリアン)で働いていた女の子(今回もアフリカ系の子、どうやら主役のウィルに合わせて、このシリーズは、ヒロイン役の女の子はアフリカ系でいくつもりらしい。)で、実は非常にご都合主義的に、この事件の鍵となる女の子だった、ローラをかくまう、という重要な役を担うこととなるのです。 今回は、最強最悪のエイリアン“サーリーナ”がやって来るという情報を聞き、お気に入りの煙草の買い置きを大量に抱えながら地球を逃げ出そうとしているところを、“J”に頼まれて、地球にとどまり、ローラをかくまうことを託されたのです。口では勇ましいことを言っていましたが、結構あっけなくやられてしまったようです。 その他、コインロッカーの中に王国を作っている超小型のエイリアンたちや、“K”の勤めていた郵便局が、実はエイリアンたちでいっぱいだったというくだりや、前回の本気を出すと変形し、ロケットエンジンでぶっ飛ばす車に変わり、自動運転時に、エアバック状に空気人形が飛び出してきて、無人運転であることを隠すことができる車など、面白いエイリアンや、小道具など、非常に凝った面白いもの満載です。 やっぱりこういう映画は、何も考えず、ただ単純に笑えるもののほうがいいですね。「3」は一体どうなるでしょうか。 CMなどを見ていると、今回は“J”がタイムスリップし、若い頃の“K”に出会うということで、若い頃の“K”役のジョシュ・ブローリンという人が、トミー・リーにそっくりなのがすでに話題になっていますね。 「2」では、マイケル・ジャクソンがサプライズで出演していました。今回は、レディー・ガガが出ているとか、いろいろとうわさされていますが、実のところはどうなんだろう、気になるところです。(誰かのサプライズ出演は絶対あります。それは間違いないでしょう。ガガとは限りませんが。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.05.26 06:21:37
コメント(0) | コメントを書く
[SF] カテゴリの最新記事
|