|
カテゴリ:サスペンス
「HUNGER ハンガー」 HUNGER 2009年 アメリカ映画 監督 スティーヴン・ヘントジス また、レンタルビデオ屋で、変な映画を見つけてしまいました。最近レンタルビデオ屋に行くと、このブログで紹介しようと思って、マイナーな良くわからない映画だが、面白そうな映画を探すクセがついてしまいました。 5人の男女が、拉致され、食べ物が全くない状態で監禁されてしまうという、シチュエーション・スリラーです。 5人の男女(男3女2)が目覚めると、真っ暗やみでした。そこは洞窟のようなところで、彼らはお互いに全く知らない同士で、誰もどうやってここに来たのかわかりませんでした。やがて、突然明かりがつきます。(なぜか蛍光灯がついている。)岩の壁の中に、1つドアがあります。出口かと思って行ってみると、そこは井戸の底のような場所で、登ることが不可能な垂直な高い壁に囲まれています。そこには、4つのドラム缶があり、水が満々と蓄えられていました。 4日目には、そのドラム缶のところから、1本のメスと、「平均的な人間の肉体は、食料なしで30日間が限界です。」と書かれた紙が発見されます。 5人は、最初の頃こそ、自己紹介したり、拉致監禁された理由などを探り合ったり、言い合ったりということはありますが、次第に元気をなくし、動きが少なくなっていきます。 時折挿入される監視カメラに映る洞窟内部の映像と、それを見て笑みを浮かべる中年の男、そいつが彼らを拉致監禁した犯人のようですが、全く説明はありません。 そして、フラッシュバックのように、たまに挿入される、がけから落ちて途中の木に引っかかり、運転手の母親らしき女性は即死、助手席の少年は軽傷だが閉じ込められている模様という、事故をした車の様子が、はっきりと説明はありませんが、どうやら犯人の過去の悲しい体験のようです。 5人が元気がなくなり、ほとんど動きがないまま、どんどん日数は過ぎていきます。(洞窟内の短い映像に続き、○日目というテロップが出て、というのがけっこうたくさんあります。) そして、20日目過ぎぐらいから、新しい動きが、……。 この後、結構ショッキングな内容になっていきます。 人は、水は充分にあるが、全く食料を与えられず、長い間監禁されたら、どういう行動に出るか、ということを、この犯人は実験したいようです。 それは、幼いころ事故に遭い、母親の死体とともに、何日か閉じ込められたという、彼の経験から来ているようです。 フラッシュバックで挿入される彼の過去の事故の様子は、この後時間が進んで行き、何日か経ってから、発見・救出される様子も映し出されるわけですが、はっきり言って、非常にショッキングなことになっているのです。 彼は、自分と同じような状況において、人はどういう行動に出るかを確かめ、自らの行動の正当化をし、トラウマを払しょくしたいのではないでしょうか。 とにかく、彼の思わく通り、僕が予想した通り、想像はするが多くの皆さんが見たくなかったように、物語は進んでいきます。 それはそれは、ショッキングな内容です。 食料は全くなく、1本のメス(つまり人間は切り刻めるが、穴を掘ったりするには頼りない道具ということですね。)が与えられた5人の全く見ず知らずの男女が、狭い場所に閉じ込められているのです。 はい、今、あなたが考えた様な結果になっていくのです。 さすがに、その行為をしているところは直接映し出されてはいませんが、体を血だらけにしているところは出てきます。 レンタルビデオ屋で、パッケージの裏面の内容説明を見て、この話、どう収束させるのだろうと思い、借りてみたわけですが、あまりにも想像通りなストレートな内容で、びっくりしたわけです。 名の知れた大スターは全く出演しておらず、監督も無名な人で、Wikipediaにも説明のページがない、全く無名なB級映画です。 同じように、猟奇的な犯人によって拉致監禁されてしまう、「SAW」シリーズや「CUBE」などのように、監禁中に犯人からのメッセージは全くなく、ただ単に弱っていく間、ただただむなしい時間が流れ、映画としても中だるみな感じを受けてしまいますし、役者の演技はいまいちで、心理描写もいまいちで、日にちが経っても登場人物がまったくやつれていかないなどの突っ込みどころもありますが、実際にそういう状況になったとしたら、と考えると、非常にリアルな結果で、非常に背筋が寒くなります、 ということで、非常に怖い映画です。だからこそ、最後は、とてもホッとしました。しかし、後日談を創造すると、また怖くなってきますけどね。 とにかく気の弱い方は、観ない方がいいですよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[サスペンス] カテゴリの最新記事
|