４月２日朝、パンちゃんは散歩の帰り、急に後ろ足がたたなくなりました。

　最近はいつも不安げで、私の後をくっ付いてきて、チャットをしはじめると、

　必ずパソコンの部屋に、カチャカチャと音をたてて入ってきたものでした。

　少しの不安を、その旺盛な食欲がかき消してくれていたのに。

　その朝は辛うじて缶詰は食べてくれたものの、水も飲まなくなり

　手ですくった牛乳をすこしずつなめる位で。

　来るべき時が来てしまっただと感じました。

　お兄ちゃん達と一緒に来た時から君は遠慮がちで、不器用な甘え方しか出来なかった。

　近所のワンコたちとも仲良く出来ず、唯一くるちゃんだけが友達だった。

　お兄ちゃんたちもこの家を離れ、きっと君はママ以上に寂しかったかもしれないね。

　亡くなる明け方、ママの腕の中で苦しそうな息づかいのとき、頑張らなくていいよって

　言ったけど、一生懸命君は頑張ってくれました。

　パパさんが起きてくるのまってたんだよね？

　最近は声がかすれて出なかったのに、二回大きな声を上げて、パパを起こしました。

　パパさんが君を抱き上げ、名前を優しく呼んだとき、初めてきみは安心していけると

　思ったのかな。

　本当にきれいな声でワンっと一鳴きし、君は旅立っていきました。

　パパさんに抱かれながら、穏やかな優しい顔でしたね。

　なぜもっともっと、君と一緒に居てあげなかったんだろうと、悔やんでいます。

　写真の君は、あの頃と同じあどけない顔で、そんな後悔を笑ってくれているようで

　悲しみがよりこみ上げてきます。

　ママは、君が大好きだったよ。

　勿論、パパさんはそれ以上に君を好きだったと思う。

　お兄ちゃん達にとっても、君は大切な存在だった。

　君は孤独を感じた事があったかもしれないけれど、確かに私たちは家族だった。

　君のにおいや足音がない毎日は寂しいけれど、いつかまたあえるその日まで

　きっと待っててね。

　それまでは、くるちゃんにパンちゃんのお世話お願いしたから。

　ちょっと、頼りないかもしれないけれど。

　今まで、ありがとう。

　君が居てくれて、本当によかった。